すぐに病院に行く「病院すぐかかり病」が招く医療崩壊。夏風邪でうろたえてどうする

 

ヘルパンギーナの報道なんですが、この中に、3歳の子どもが発熱して(たった38.5℃)病院の予約をとろうとしても、どこもとれなかったという母親の話が合った後、以下の記述があるのです。

> 家で看病した結果、友哉くんの体調は回復しましたが…

どうして、この「家で回復したという現実」を認識しないのか。家で看病してりゃ治るんですよ、夏風邪なんて。

こんな程度の発熱で病院にかけつける人たちばかりだから、医療が崩壊する。

そもそも、病院に行っても、解熱鎮痛剤を渡されて、脳症の確率が高まるだけなんですが。

(参考記事)子どもがみんな解熱剤でやられてしまう
 In Deep 2022年8月27日


ヘルパンギーナの患者数・過去10年間の最多を3週連続で更新 “いつか小児医療は崩壊する”都内の小児病院は軒並み満床に近い状態に…

TBS NEWS DIG 2023/07/19

子どもの夏風邪のひとつ、ヘルパンギーナが流行していて、今月9日までの1週間の1医療機関あたりの患者数は7.32人となりました。都内の小児病院は軒並み満床に近い状態だといいます。

「予約埋まっている」3歳息子が発熱も…

阿部友哉くん3歳。7月、鼻水とせきの症状があり、母親の香織さんが体温を測ると38.5℃まで上がっていました。

しかし、医師の診察を受けることはできなかったといいます。

友哉くんの母親 阿部香織さん
「ウェブ予約を(受付開始の)9時ちょうどに取ろうとしたんですけど、9時1分につながった頃には、もう予約がいっぱいってなってしまった。2か所目はそのあと電話をかけたんですけど、今日の診察はいっぱいですと、次の日もいっぱいですと」

すぐに3軒目のクリニックで予約を取ろうとしましたが、こちらも当日分の予約はすべて埋まっていたといいます。

家で看病した結果、友哉くんの体調は回復しましたが、小児科の予約が取りづらい状況は続いています。

友哉くんの母親 阿部香織さん
「39℃とか40℃近くなったらどうしようって心配にはなりました。病院増やして欲しいですけど、そんな簡単に増えないと思うので…」

今、小児医療の現場は危機的状況に陥っています。

都内にある板橋中央総合病院の小児病棟。この日運ばれてきたのは発熱などの症状がある1歳の女の子。体調が悪いせいか、激しく泣いています。

女の子を連れてきた消防隊の背中には戸田消防の文字。病院がある都内ではなく、埼玉県から運ばれて来たのです。

医師「埼玉なんですね。あの辺はもう全然受けられない?」
消防隊員「戸田中央病院も今、入院患者さんがいるということで…」

受け入れ先がなかなか見つからず、県をまたいで運ばれてくるのは珍しくないといいます。

板橋中央総合病院 小児科 齋藤宏 主任部長
「よくありますね、多いです。もうずっとですね、この2、3か月以上」

受け入れ要請 急増の背景は?

受け入れ要請が急増しているのは、感染症が広がっているためです。

いま特に流行しているのが夏風邪の一つ「ヘルパンギーナ」。1医療機関当たりの患者数は、6月25日までの1週間で5.79人まで増え、過去10年で最多となりました。

翌週は6.48人で警報レベルとされる6を上回り、7月18日に発表された最新のデータでは7.32人。3週連続で過去10年間の最多を更新しています。

この日、この病院の36ある小児用の病床は一時満床に。今、都内の小児病院は軒並み『満床に近い状態』だといいます。

子どもが病院に入院
「5日間ぐらい家でみていて、熱が下がらなくて咳がひどくて。『肺炎』て言われちゃって、その時も別の病院にかかっていたんですけど『ベッドがない』って言われて」

板橋中央総合病院 小児科 小泉圭美 看護師長
「10とか15の病院に断られて、やっとこの病院に来られたという方もいる。余裕はないですね」

厚労省の調査によると、小児科の病院は減り続け、現在は30年前の6割ほどしかありません。

院長はこの現状に『いつか小児医療は崩壊する』と危機感を募らせています。

板橋中央総合病院 加藤良太朗 院長
「小児医療をきちんとやろうと思うと、救急もやらないといけない。小児の病床がなかなか増えない。当院がもし入院を制限してしまうと、地域の小児医療が崩壊するかもしれない。小児医療が脆弱だと理解して、強化する対策を取ってもいいのではないか」