「食糧」カテゴリーアーカイブ

スウェーデンで昆虫食を広めていた企業が、ほとんど売り上げのないまま破綻

昆虫食とかコオロギいう響きも、今となっては、何だか懐かしいですね。





スウェーデン人に昆虫を食べさせたかった企業が破綻

nyadagbladet.se 2024/07/25

Ville få svenskarna att äta insekter – nu går bolaget i konkurs

オルサにあるテブリト社は、工業的に養殖されたミルワームから食料を作ることで、スウェーデンの人々に昆虫食に対しての洞察力を与えたいと考えていた。

投資家たちから 4,500万スウェーデンクローナ(約 6億3000万円)を受け取ったにも関わらず、財務を正常に戻すことができず、現在同社は破産宣告を受けている。

テブリト社は、2016年に設立された。わずか 3年ほど前にスウェーデン食品庁がミルワームを食品として承認したと発表したとき、多くの投資家は同社には明るい未来があると信じていた。しかし、そうはならなかった。

「我が社は、長期的に持続可能な財務上の解決策を見つけるために懸命に取り組んできました。しかし、残念ながら最も差し迫った財務状況を解決することはできませんでした」と創設者のニルス・エステルホルム氏は声明で書いている。

創業者のエステルホルム氏は、インタビューで、近いうちに食料品店の棚に昆虫が自然に並ぶようになるだろうと確信していると今も主張する。

昨年、テブリト社の売上高は 531,000スウェーデンクローナ(約745万円)で、損失は 1,360万スウェーデンクローナ(約 1億9000万円)だった。つい先月、外部投資家から 410万クローネを受け入れたが、効果はなかったようだ。




ネットスーパーに「米」がない

以下は私がたまに利用する大手のネットスーパーです。5kgのお米がほとんどありません。表示されているうちの 3つも「売り切れました」となっています。2kgのはあります。

店頭にはあるのでしょうが…。明日、店頭を見に行ってみます。




英国が「人工鶏肉」の販売を承認

ペットなどの動物用のエサとして作られているような製造法で作ったものを人間用にするといった感じのようですね。





英国が人工肉を承認

nyadagbladet.se 2024/07/19

Storbritannien godkänner laboratorieodlat kött

英国は、当初は動物の飼料として実験室で栽培された肉を承認した最初のヨーロッパの国となった。英国当局は、成長細胞から作られた培養鶏肉を提供するミートリー社の製品にゴーサインを出した。

英国動植物保健局と環境・食品・農村省が、最近、ミートリー社の製品を承認した。同社によれば、多くのペットの飼い主が屠殺された動物の肉をペットに与えることに躊躇していると主張しており、畜産動物の飼料に対する「需要が高まっている」という。

同社はこれまでに投資家から 350万ポンド(約 7億2000万円)を調達しており、次回の資金調達ラウンドではさらに 500万ポンドを調達する予定だ。

ミートリー社の培養鶏肉は、鶏の卵から少量のサンプルを採取し、研究室でビタミンやアミノ酸を加えて培養し、ビール醸造に使用されるのと同様の容器で細胞を培養して作られている。

出来上がりはパテのようなペーストだ。同社の生産施設は養殖鶏の取り扱いについて政府の認可を受けている。

同社は、今年後半に市販の動物飼料の最初のサンプルを発売する予定だ。その後、コストを削減し、3年以内に生産を工業規模に拡大することに重点が置かれることになる。

コストを削減する方法の 1つは、肉と野菜を混合することだが、これは高価な動物性食品を含む他の動物飼料では一般的な方法だ。

英国前政権は食用の養殖肉の承認を加速することを検討していた。英国食品医薬品局は、保守党政権が「EU離脱の恩恵」として推し進めてきた、食品を規制して市場に出すまでの長いプロセスを短縮する方法を模索していると述べた。

シンガポールやイスラエルなど他の国はすでに人間の消費用の培養肉を承認している。一方、フロリダ州やアラバマ州など米国の一部の州は、伝統的な畜産生産者を脅かすという理由で培養肉を禁止している。




「イネカメムシ、出穂前に異例の大発生」という報道

このイネカメムシというのが発生し始めたのは、2020年頃からということで、つい最近のようです。





“イネカメムシ、出穂前に異例の大発生 前倒し防除「必要」

日本農業新聞 2024/07/12

「うちの田んぼも大変です」。近年、発生が増えているイネカメムシの越冬地を探った本紙「農家の特報班」の記事を読み、群馬県の水稲農家の50代男性から、イネカメムシの情報が届いた。

主に出穂期に飛来するとみられていたが、農家から提供された写真には、出穂期前の青い稲の葉に、同害虫が多数付いていた。

「イネカメムシを見たのは初めて。数が多く、鳥肌が立った」。男性はそう振り返る。

複数品種を栽培する1・4ヘクタールのうち、最も出穂が早い「ミルキークイーン」で集中的に発生していたという。

見つけたのは7月3日。「出穂していないのになぜ?」と疑問を抱き、本紙「農家の特報班」のLINEに送ったという。初めての状態に不安を覚え、農薬メーカーに相談。産卵の可能性があるとして農薬を散布し、全て駆除した。

出穂期はおおむね7月下旬ごろを見込む。「既にこれだけ出ている。出穂期はどうなってしまうのか」と不安を拭えずにいる。

農家の許可を得て、長年イネカメムシを研究してきた元龍谷大学教授の樋口博也氏に、写真を見てもらった。

樋口氏は「イネカメムシだ」とした上で「出穂前に飛来することはある。だが、こんなに多数発生しているのは見たことがない」と異例の状態だと指摘。「成虫前の姿も見られる。ここで羽化した可能性がある」とみる。

農研機構にも写真を提供したところ、「イネカメムシで間違いない」との返答が来た。同害虫を含むカメムシ類は出穂前であっても、まとまった数が確認されたら、「出穂直後から被害を受ける恐れがあるため出穂期前でも防除が必要」(病害虫防除支援技術グループ)とする。

同害虫は穂を吸汁して不稔(ふねん)や斑点米をもたらす。出穂前にもかかわらず飛来してきた背景として、同機構で同害虫の研究に携わる石島力上級研究員は「出穂を迎える稲から出る物質に誘引されている可能性がある」と推察。稲が発する香ばしい匂いのもととなる物質との関係を疑う。



「コメがない 令和のコメ騒動? 農家の出荷が激減…」という福岡の報道





「コメがない」令和の“コメ騒動”? 農家の出荷が激減…店頭では値上げも 作付減少と猛暑で不作に 福岡

福岡TNCニュース 2024/07/18

おいしそうな白米は私たちの食卓には欠かすことができませんが、このコメを巡り、非常事態が起きています。

出来立てほやほやで輝くような白米。山口県阿武町産のコシヒカリです。北九州市小倉北区の旦過市場にある「米夢マイム」。

日本の食を支えるコメですが、今、ある異変が起きています。

◆米夢マイム 中尾憲二さん
「本当突然ね、『コメがないんよ』と。『入ってこんのよ』という話から、『なにそれ?』と。もしかしたら値段がめちゃめちゃ上がるかもしれないと。2割3割じゃすまんかもしれんよと脅されましたよ」

「コメがない」とは、いったいどういうことなのかー。

福岡市内にある米の販売店を訪ねてみると…

◆米のしんかい・みのりや 新飼哲哉 代表理事
「こちらが玄米の倉庫です」

◆川崎キャスター
「あまりお米がないですね。倉庫なのにガランとしてますよ」

倉庫の中はほとんどが空きスペースで、米袋がまばらに積まれている程度でした。

Q.普段はどれぐらいコメが積まれている?
◆米のしんかい・みのりや 新飼哲哉 代表理事
「壁一面が見えなくなるぐらいまでギュウギュウに詰まっている」

今年3月以降、農家からの出荷量が激減し、現在、店で扱っている量は去年の半分以下。

卸先である飲食店やスーパーに対し数量制限をかけて販売しています。

Q.これほどのコメ不足はあった?
◆米のしんかい・みのりや 新飼哲哉 代表理事
「『ここ30年はなかった』と言われていますね」

さらにこの店では店頭販売も行っていますが。

◆米のしんかい・みのりや 新飼哲哉 代表理事
「いつも20種類ぐらい玄米を販売しているんですが、(今は)10種類程度になっている」

中でも価格への影響が大きいのが、県産米として人気の「夢つくし」。

例年のこの時期は5キロ・1700円で販売していますが、現在は2200円。

仕入れ値が高騰しているため、売り値に転嫁せざるを得ず、この店では全品種の平均で20%の値上げとなっています。

 

コメ不足 いつになったら落ち着く?

Q.お客さんの反応は?
◆米のしんかい・みのりや 新飼哲哉 代表理事
「やっぱり『高いね』というのが第一声。ただ、『夢つくしや元気つくしがいい』という方は多いですね」

まさに「令和のコメ騒動」とも言える状況ですが、ではなぜ、こんなにもコメが足りないんでしょうか。

そこには、2つの理由があります。

◆米のしんかい・みのりや 新飼哲哉 代表理事
「1つは、コロナ禍になり外食需要が落ち込んで、コメの生産自体が落ち込んでしまった。作付けも減ってしまった」

新型コロナをきっかけとした大幅な「コメ余り」を受けて全国の作付面積が10%減ったことが、最大の要因です。

もう1つが、近年の災害レベルの猛暑で稲が高温障害となり深刻な不作に陥っているためです。

店も取材に対し「本格的に品種改良を進めないと、これまでの品種を日本で育てるのは難しくなる」と話していました。

そして消費者として気になるのは、「いつになったらコメ不足が落ち着くの?」ということですが、取材した販売店によると、

▽新米のうち「早期米」と呼ばれる品種が7月末から出回るため、流通量は増えてくる

▽一方で価格はまだ高値傾向が続き、収穫最盛期の秋から年末にかけて落ち着く見通し

とのことで、まだ数カ月は価格が高い状況が続きそうです。



厳しい寒波が南アフリカの農作物に壊滅的な打撃を与えている





厳しい寒波が南アフリカの農作物に壊滅的打撃

watchers.news 2024/07/17

Severe cold snap devastates South African crops

今月、異常な寒さが南アフリカ、特にリンポポ州の農業に深刻な影響を与えている。

7月12日、ブッシュフェルトの一部では夜明け前に気温がマイナス 6℃まで下がり、広範囲で農作物が被害を受けた。リンポポ川流域の低地にある果樹園や畑では、野菜畑が崩れ、柑橘類が凍るなど、大きな被害が出ている。

柑橘類生産者協会は、海外市場に届く頃には冷凍果物は販売できない品質になってしまうため、生産者たちに冷凍果物を梱包しないよう勧告している。伝えられるところによると、農家は作物への甚大な被害に心を痛めている。

地域の農業ロビー団体アグリ・リンポポの CEO、デイドレ・カーター氏は、野菜作物への被害は壊滅的だと述べた。「私たちは、ひどく取り乱している多くの農家と連絡を取っています」

「ジャガイモ、トマト、ピーマン、アボカド、柑橘類、ベリー類、マカダミアナッツ、その他の換金作物の生産者は、前例のない寒波により大きな損失を報告しており、これらの必需品の供給が大幅に減少するのではないかとの懸念が生じています」とカー​​ター氏は述べた。

同組織の情報マネージャーは、約2,840ヘクタールが霜害の影響を受けたと述べた。推定損失は収穫量の 32%に相当し、10kg袋 400万袋に相当する。比較すると、2023年の全国収穫量は長期平均より 800万袋少なく、現在の霜害はその不足分の 50%に相当する。

ジャンルイ・ボーダリーの野菜農家ティヌス・ベンターさんは、度重なる夜間霜により作物の約 50%を失ったと報告したが、同僚の中には作物の 100%を失った人もいると述べた。

私たちが農場を経営してきた 24年間で、これほどの寒さを経験したことはない」と、ボツワナ近郊のサウトパンズバーグ山脈の北で農業を営むベンターさんは語った。

「 2024年7月7日には大きな被害があり、その後 7月9日、7月10日にも被害がありました。通常、霜が降りるのは 1年に 1度の朝だけです。5日か 6日連続で霜が降りるのはまったく異例です」とベンター氏は述べ、被害は天文学的な数字だとし、今月末までに野菜、特にジャガイモは手に負えないものになるだろうと警告した。

ほうれん草、豆、ベビーマローなど、特定の野菜は直ちに影響を受けるが、カボチャ、トマト、ジャガイモへの影響は今後数週間で明らかになるだろう。




ベトナム政府、アフリカ豚コレラの発生が拡大中と発表

現在の日本での正式な名称は「アフリカ豚熱」ですが、ここでは、アフリカ豚コレラの表記にしています。





ベトナム政府、アフリカ豚コレラの発生が拡大中と発表

asia.nikkei.com 2024/07/15

African swine fever outbreaks spreading in Vietnam, government says

公式文書によれば、今年のこれまでの豚の殺処分数は昨年の 5倍に上る。

ベトナム政府文書によると、アフリカ豚コレラの発生がベトナムで拡大しており、食糧供給に影響を及ぼし、インフレに上昇圧力をかける可能性がある。

アフリカ豚コレラは長年にわたり、2500億ドル(約 40兆円)規模の世界の豚肉市場に混乱をもたらしてきた。2018年と 2019年に発生した最悪の流行では、世界最大の豚生産国である中国で国内の豚の約半数が死に、1000億ドル以上の損失が生じたと推定されている。

ロイターが確認した 7月14日付のベトナム政府文書には、「この病気がさらに拡大するリスクは非常に高く、食料供給、消費者物価、環境に影響が及ぶ可能性がある」と記されている。

文書によると、ベトナムは今年これまでに感染した豚 4万2400頭を殺処分しており、これは昨年同時期の約 5倍に上る

この東南アジアの国では今年、全国で 660件のアフリカ豚コレラはの発生が確認されているが、昨年の同時期の発生は 208件だった。

政府は文書の中で、豚の病気予防接種に優先的に資金を投入するなど、感染拡大を抑制するための対策を各省に講じるよう命じた。

ベトナムは昨年 7月、この致死的な病気に対する世界初の商業用ワクチンとなる2種類の国産ワクチンの国内での商業使用を承認した

12月、世界獣疫事務局(WOAH)は、アフリカ豚コレラに対してのワクチンにはさらなる試験が必要だと警告している。

ベトナム統計総局によると、6月のベトナムの消費者物価指数が上昇した原因の一つは、アフリカ豚コレラの影響で一部地域で豚肉価格が上昇したことだという。公式データによると、食料品価格は 2023年の同時期と比べて 3.23%上昇した。