「食糧」カテゴリーアーカイブ

日本のコメ農家の倒産・廃業が急増し、過去最多を更新へ





「コメ不足」のさなか、コメ農家の倒産・廃業が急増 過去最多を更新へ 肥料などのコスト増負担が重く

帝国データバンク 2024/09/05

生産者の高齢化・後継者不足も追い打ち

全国的なコメ不足と価格高騰のなか、米作農家の倒産や廃業に歯止めがかからない。

2024年1-8月に発生した米作農業(コメ農家)の倒産(負債1000万円以上、法的整理)が6件、休廃業・解散(廃業)が28件発生し、計34件が生産現場から消滅した。

倒産・廃業の件数は23年通年の件数(35件)を大幅に上回り年間最多が確実で、初の年間40件台到達も想定される。

 

主食用のコメを生産するコメ農家で倒産や廃業が相次ぐ背景には、生産コストの上昇と深刻な後継者・就農者不足があげられる。

農林水産省の調査によると、2023年における農業に必要な生産資材の価格は、20年平均に比べて1.2倍に上昇した。なかでも、原料の多くを輸入に頼る肥料は1.5倍、ガソリン・軽油などの値上がりで光熱動力費は1.2倍、農業薬剤は1.1倍と、主な資材のほとんどが値上がりした。

他方で、国内の主食用米の消費量減少などを背景に販売価格への転嫁が難しく、利益が残らないことから翌年の苗床やトラクターなどの機材調達費用が捻出できず、コメづくりを断念するケースも多かったとみられる。

また、小規模なコメ農家では就農者の高齢化や離農が進む一方、次世代の担い手が見つからないなど後継者不足の問題が顕在化している。

足元では主食用米の価格は上昇しているほか、低農薬米や無農薬米など高付加価値米の需要拡大などで業績を伸ばすコメ農家もある。また、JAを中心に新規就農支援の取り組みが進むなど、後継者不足に悩む生産基盤の強化が進んでいる。

ただ、資材高騰と値上げ難で農家が経営をあきらめる状況が続けば、将来的に主食のコメが安定的に供給できなくなる可能性もある。




1~7月の日本のコメ輸出量が過去最高に





1~7月の日本のコメ輸出量 去年同期比20%以上増 過去最高に

NHK 2024/09/03

ことし1月から7月の日本のコメの輸出量はアジアやアメリカで日本食レストランでの需要が大きく伸びていることから去年の同じ時期より20%以上増えました。この期間としては最も多いということです。

農林水産省によりますと、ことし1月から7月の日本のコメの輸出量は2万4469トンで去年の同じ時期より23%増えました。

農林水産省が集計を始めた2014年以降、この期間として最も多くなったということです。

輸出先では香港が最も多く、次いでアメリカ、シンガポールと続いていて、農林水産省は現地の日本食レストラン向けのコメの需要が拡大していることが背景にあるとしています。

一方、国内では各地のスーパーなどでコメの品薄が続いています。

これについて坂本農林水産大臣は3日の閣議の後の記者会見で、ことし6月末時点の国内のコメの民間在庫は156万トンと、去年1年間のコメの輸出量3万7000トンを大きく上回っていることを強調した上で「今月末までには年間出荷量の4割程度が産地から出荷されるなど、新米の流通が本格化する」と述べ、品薄は少しずつ改善するという見通しを改めて示しました。




日本の漁業者数が過去最少に。前回調査から20%減





漁業者数全国で2割減、12万人 過去最少、高齢化や後継者不足

共同 2024/08/30

農林水産省が30日発表した2023年の漁業センサス(統計調査)によると、全国の漁業就業者数は12万1230人となり、比較可能な1963年以降で過去最少を更新した。

前回18年のセンサスから20・1%減。人数にして3万471人減った。国内漁業は家族経営が多く、高齢化や後継者不足を背景に一貫して減少が続いている。

年齢別では、65歳以上が4万7514人と全体の39・2%を占めた。新規の就業者数は2020人で前回の1862人から増加したものの、減少をカバーできなかった。

海で漁業を営む経営体数は17・0%減の6万5652で過去最少だった。このうち個人経営体は17・6%減の6万1386。




米国のトウモロコシが記録的な豊作見込みとなるが、「農家は誰も喜んではいない」

不作でも困るけれど、豊作はもっと困ることのようです。

過去2年間の米国のトウモロコシ価格の推移

tradingeconomics.com





米国のトウモロコシの豊作により、農業収入が著しく減少する中、シカゴのトウモロコシ価格は4年ぶりの安値に下落

zerohedge.com 2024/08/27

Big US Corn Crop Pressures Chicago Prices To Four-Year-Low Amid Severe Farm Income Downturn

 


Laura Farms

シカゴ取引所のトウモロコシ価格は、収穫期の終わりまでに米国で過去最高を記録するという作物収穫見通しを受けて、8月26日に 4年ぶりの安値に下落した

これは消費者にとっては好ましいニュースだが、農産物価格の下落と経費の上昇により今年の収入が急落すると見込まれる農家にとっては、引き続きの災難を意味する。

プロファーマー・クロップ・ツアーは、全国平均で1エーカーあたり 181ブッシェルという記録的なトウモロコシ収穫量を予測した。この予測が実現すれば、これは過去最高となる。予測では、アメリカ農務省の推定値と同程度の約 1500万ブッシェルの生産も見込まれている。

皮肉なことに、多くのアメリカの農家は豊作を喜んでいない。大量収穫は多くの課題を生み出しており、先週は在庫過剰により大豆とトウモロコシの先物価格が 2020年以来の最低水準に落ち込んだ」とブルームバーグは報じた。

一方、農務省は今年初め、今年の米国の農業収入予測が 26%減少すると予想されており、これは 2006年以来最大の落ち込みとなると警告した

米国の小規模農場が完全に崩壊する中、ロバート・F・ケネディ・ジュニアは先週、トランプ前大統領への支持にはアメリカの小規模農場を再び繁栄させることも含まれると発表した。




大阪府が政府備蓄米の放出を要望。大阪府の8割の店でコメが品切れだとか





コメ不足で大阪府が備蓄米放出を農水省に要望 「眠らせておく必要ない」 府内8割の店で品切れ

YTV 2024/08/26

大阪府は26日、米の流通状況を改善するために農林水産省に対し、政府の備蓄米を小売店などに早期に流通させるよう要望したと発表しました。

現在、大阪府内の小売店などでは、コメの入手が難しい状況が続いていて、先週、大阪府が緊急で実施した抽出調査では「大阪府内の約8割の小売店などで、品切れが発生している」という結果が出ました。

大阪府によりますと、昨夏の猛暑で収穫量が減少したほか、外国人観光客数が増えコメの需要が高まったことなどが要因としてあげられるということです。

こうした事態を受けて大阪府は、農林水産省に対し、政府の備蓄米を小売店などに流通させ、状況を改善するよう要望しました。

大阪府の吉村洋文知事は、「需給がひっ迫しているのであれば倉庫に眠らせておく必要はない」と要望の背景を語ったうえで、府民に対し「9月には新米も出回るので、落ち着いた消費行動をして頂きたい」と呼びかけました。




「食料・日用品が高騰するガザ、卵20倍 たばこ105倍」という報道

これは、ガザだから…というより、日本を含むどの国でも、何らかの大きな事象が起きた場合には起こり得ることだと思います。





食料・日用品が高騰するガザ、卵20倍 たばこ105倍

AFP 2024/08/21

イスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘が続いているパレスチナ自治区ガザ地区で、食料や日用品が著しく高騰している。

AFP特派員によると、1個0.5シェケル(約20円)で買えた卵は、今は10シェケル(約400円)になった。

ジャガイモは1キロ3シェケル(約120円)から240シェケル(約9500円)に、ナスは1キロ1シェケル(約40円)から50シェケル(約2000円)になった。

その他、5シェケル(約200円)だったツナ缶は20シェケル(約800円)、1本25シェケル(約1000円)だったオリーブ油は60シェケル(約2400円)、1キロ6シェケル(約240円)だったレンズ豆は25シェケルに値上がりした。

日用品では、1本1シェケルだったたばこが、105シェケル(約4100円)となっている。




ついには、おはぎか…





お盆のおはぎで36人が食中毒 5人入院 群馬・桐生の菓子店

毎日新聞 2024/08/21

群馬県は21日、お盆時期の13、14日に桐生市の菓子店「山口食品」が製造・販売したおはぎを食べた20~90代の男女36人が黄色ブドウ球菌による食中毒を発症したと発表した。下痢や吐き気などの症状があり50~90代の男女5人が入院したが、全員が退院し快方に向かっているという。

県によると、同店の調理器具と有症者2人の便から黄色ブドウ球菌が検出されたため、県は同店のおはぎが原因として21日から3日間の営業停止処分にした。