今度は「歯並び」のせいにしています。舌がん・口腔がんの最大の原因は喫煙と飲酒と長く言われてきましたが、以下のグラフを並べると、なんという杜撰な理論であるかがわかります。
20年で倍増…増える若年層の「舌がん」 現代人特有の “狭い歯並び” が引き金に? 口内炎との決定的な違いとは
チューリップテレビ 2026/01/09
酒はあまり飲まず、タバコも吸わない、口の中は清潔。そんな若年層に「舌がん」が増えています。
原因の一つとして指摘されているのが、現代人特有の「狭く小さな歯並び」。単なる口内炎だと思って放置していたら、実は「がん」だったというケースも少なくありません。舌がんになりやすい人の特徴と、正しい予防策を歯科医師に聞きました。
舌がん含む口腔がん 50年で10倍に
口腔がん全体の半数以上を占めているとされる「舌がん」。
国立がん研究センターによりますと、2021年に全国で、舌がんを含む口腔がんと診断されたのは 2万2781例。50年前の 1975年と比べると約 10倍に増加しました。
かみ合わせと全身の関係などを研究する安藤歯科クリニックの安藤正之院長は、がんの外的要因として「酒やタバコによる化学的刺激」と「歯の尖りなどによる物理的刺激」の 2つの持続的な刺激を挙げます。
安藤歯科クリニック 安藤正之院長 :「私が学生だった30数年前、『口の中のがん』というと『中年以降の男性の病気』というイメージがありました。患者さんの多くは、時代的にお酒とたばこを日常的にたしなみ、今よりも歯の衛生に関する知識も不十分で、口中が不潔なためにかかってしまうというケースです」
しかし近年は、酒やタバコの習慣がなく、口の中も清潔な「若年層」で舌がんが増加。実際に、舌がんを含む口腔がんの若年層の患者が占める割合は、この 20年間で 2倍になったという報告もあります。
“狭い歯並び” が「舌がん」の引き金
その背景には、現代人特有の「歯並びの縮小」があるといいます。
安藤歯科クリニック 安藤正之院長:「近年の場合、若年者の舌がんにおける原因歯がハッキリと特定できるケースが、東京歯科大学の口腔外科チームが2020年に発表した論文では9割にも上ります。つまり、噛まないために歯並びが小さく狭くなったことが、若い方の舌がん増加につながっていると推測できるのです」
たとえば、図のように、奥から2番目にある「6番」という歯の、尖った部分が繰り返し舌を刺激し続けた結果、舌がんを発症してしまうケースがあるといいます。
通常の炎症であれば2週間程度で治りますが、それ以上長引く場合は要注意。
安藤院長は、がんのできやすい場所について次のように指摘します。
安藤歯科クリニック 安藤正之院長:「舌がんは、舌の両脇の部分にできることが多く、舌の先端や中央部分ではあまりみられません。舌がんの患部は鏡を使って自分で見ることができますが、舌の裏側などの見えにくい場所にできることもあります」
自分で確認できる症状としては、「固いしこり」「ただれ」「動かしにくさ」「しびれ」などがあります。進行すると「痛み」や「出血」、「強い口臭」を伴うこともあります。
“口内炎” と “舌がん” 見分け方は…
ここで、口内炎との具体的な見分け方を確認しましょう。
【境界線】:「口内炎」は周りが赤く縁取られるのに対し、「舌がん」は境界がはっきりしない
【期間】:口内炎は長くても2〜3週間で治るのに対し、「舌がん」は1〜2ヶ月経っても治らない
【痛み】:口内炎は強い痛みがあるが、初期の舌がんは自覚症状が少ない
【しこり】:舌がんには、潰瘍の部分に「しこり」
ただし、これらはあくまで目安。最終的な確定診断には、病院での精密な検査が欠かせません。
舌がんになりやすい人の特徴は以下などがあげられます。
(1) 酒・タバコの習慣
(2) 不潔な口内環境
(3) 狭い歯並び
(4) 常に歯が舌に当たっている
(5) 同じ場所に口内炎ができる
予防には、生活習慣の改善はもちろん、歯が当たって痛い場合は矯正治療で広げたり、歯の形を整えたりすることも有効です。しかし、安藤院長は治療には課題もあるといいます。
安藤歯科クリニック 安藤正之院長: 「舌がんの原因が歯にある場合は、歯の形態を変え、舌に刺激がいかないようにすることが最も大切ですが、現在の歯科では、歯を削ることに抵抗のあるドクターが多く、これを理解してくれるドクターは自分で探すしかありません」
若い世代にも増えている舌がん。「舌に歯が当たる」「口内炎が治らない」といった不安がある場合は、放置をせず専門の「口腔外科」を受診することが大切です。








