[猛暑のため欧州で1万5000人死亡 WHO]という報道からわかる「今年の猛暑と過剰死はほとんど関係ない」こと

 

(※) この AFP の報道には、

> 今年の猛暑により、欧州で少なくとも1万5000人が死亡した

とありますが、今年のヨーロッパの過剰死は「 7月だけで 53,000人」に上っています。8月以降の数はまだわからないですが、仮におおむね同じような超過死亡が 7月から9月までの夏期に続いていたとした場合、少なくとも十数万人にはなり、その中の 1万5000人というのは、わずかな部分です。

[参考記事] ヨーロッパの過剰死が止まらない。EUの公式統計サイトも「異常」と述べる
地球の記録 2022年9月27日


猛暑のため欧州で1万5000人死亡 WHO

AFP 2022/11/08

世界保健機関(WHO)は7日、今年の猛暑により、欧州で少なくとも1万5000人が死亡したとの集計を公表した。特にスペインとドイツの死者が多かったとしている。

今年6~8月は、観測史上、欧州で最も暑い3か月間となった。その結果、欧州は中世以来で最悪の干ばつに見舞われた。

WHOのハンス・クルーゲ欧州地域事務局長は声明で、「これまでに各国から提出されたデータに基づけば、2022年は特に高温により少なくとも推定1万5000人が死亡した」と述べた。

クルーゲ氏によると、今夏の3か月間でドイツで約4500人、スペインで4000人近く、英国で3200人超、ポルトガルで1000人超の死亡が報告された。

同氏は「報告が集まるにつれ、犠牲者数がさらに増えることが予想される」として、エジプトで開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)に対し、地球温暖化への早急な対応を呼び掛けた。

WHOは「欧州地域における気象関連死の主因は熱中症」だとしている。