アメリカの春小麦の先物価格が史上最高値に

 


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(※) 以下の記事などにありますように、北米の気候が農作に対しては大変に厳しいものとなっていまして、今後も小麦価格の推移は、安定しないものとなりそうです。

[記事] 5月の北米で異常な寒さが続き、カナダとアメリカの一部では作付けが5月になっても始められず、アメリカでは穀物備蓄が大幅に低下する予測も (2022年5月7日)

[記事] カナダの広範囲での史上最低レベルの季節外れの気温は今後も続く見込み。いまだに氷点下が記録される地域も (2022年5月9日)


春小麦が第三次世界大戦と天候の問題で14年ぶりの高値を記録

zerohedge.com 2022/05/09

Spring Wheat Hits 14-Year High On World War 3 & Weather Woes

米国北部の平原とカナダでの雨の多い天候、西ヨーロッパで続く乾燥、ウクライナの混乱、インドの荒天による植栽の遅れの組み合わせにより、 世界の小麦市場が混乱し、ミネアポリスの春小麦価格は 2008年以来の最高水準に達した。

春小麦は、ベーグル、ピザ生地、ロールパン、クロワッサンなどの特産品の製造に使用される。

さまざまな理由で米国平原北部とカナダでの植栽が遅れているため、5月9日に14年ぶりの高値であるブッシェル12.31ドルに達した。

大西洋を越えると、3週間の干ばつが西ヨーロッパを悩ませており、小麦の不確実性をさらに高めている。ブルームバーグによると、フランス気象局は、フランスが「今週、夏のような暑さ」に見舞われると予想している。

パリを拠点とするアドバイザーのアグリテルは、フランスの小麦収穫量は非常に多と示唆したが、最新のヨーロッパの乾燥と、今後数週間の天気の見通しによる干ばつの進行を考えると、収獲の評価を低く修正する可能性がある。

「フランスでの水不足の拡大は、すでに緊張している市場の中で懸念を引き起こしている」とアグリテルは商品ノートで述べた。

インドは、深刻な熱波による被害を受けた作物小麦の輸出を停止することを検討している。

「ロシアでは、非常に有望な小麦の収穫が期待されているが、国際問題の状況によりロシアの小麦の利用の可能性の点に問題がある」とアグリテルは付け加えた。

天候と地政学的な問題は、世界中の備蓄が減少するにつれて、世界の小麦作物の供給が圧迫される可能性があることを示唆している。