これと関係しているのかどうかはともかく、 30年近く前ですかね。アジア通貨危機という時がありまして、その時に、タナカくんという人と韓国に行ったんですよ。不況とか私は知らなかったんです。
泊まっていた首都ソウルのホテルの近くに大きな公園がありまして、午前中にそこに散歩に行くと、ものすごい数の人たちが「ただ座っている」のです。しかも、みんな、ちゃんと背広とネクタイをした人たちです。サラリーマンの格好をした人たちが大勢、公園に座っている。
「なんだ? これ」
と思ったのですが、その後、夜に屋台に飲みに行った時に、隣席だった少し日本語のできる(怪しい)韓国人の人にききましたらですね、
「ああ、あれはさあ、行く会社がないんだよ」
と言うのですね。
私 「どういうこと?」
彼 「クビになっちゃったということだよ」
私 「なんで公園に座ってんの?」
彼 「奥さんに言えねえんだよ、クビになったって」
私 「いつものように会社に行くフリをしているということ?」
彼 「そう。何にもなかったように、会社に行くフリしてんだよ」
私 「しかしさ、クビになったら、次の給料入らないから分かるだろ」
彼 「だから、それまでのつなぎだよ」
私 「バレたらどうすんの?」
彼 「そんなことまでオレは知らないよ」
私 「そんなに不況なんだ」
彼 「あんた知らねえのかよ、今の韓国すげえから」
私 「へえ。あんたは大丈夫なの」
彼 「まあ…いろいろ手広く商売やってるから」
私 「悪いことやってそうだな、おい」
彼 「悪くはないけどさ…ああ、いい店紹介しようか? 女の子のいる…」
私 「いい加減にしろ」
まあ、そんな話を聞きました。
中国で失業率が急上昇、各地に「働くふりをする会社」出現
ntdtv.com 2025/06/07
中国失业人员激增 多地现“假装上班公司”
中国では失業の波が各界を席巻し、失業者数は急増している。
多くの人が失業中だが、家族に知られたくないため、毎日出勤しているふりをしている。最近、各地で「出勤ふり会社」が出現し、多くの若者が料金を支払ってワークステーションを占拠し、激しい議論を巻き起こしている。
今年に入ってから、北京、上海、杭州、重慶、広東、四川、湖南、山西、江蘇などの各地で「仕事ごっこ会社」が相次いで登場している。
一部の経営者によると、最近は失業者がますます増えており、家族に知られたくないという人も多いという。彼らは毎日 30元 (約 600円)を投じて、朝9時から5時まで会社に座り込み、「仕事ごっこ」をし、月末にはいわゆる「給与明細書」を渡す。
最近、ある女性ネットユーザーが、解雇された後、両親を騙すためにある会社で「仕事」をした一日をシェアした。彼女は朝9時45分に「会社」に到着し、料金を尋ね、ようやく30元を払って従業員用のワークステーションに座った。喫茶室でコーヒーを淹れていると、会社の「CEO」と出会い、60元を払って社長室で「仕事」をした。
あるブロガーは、全体的な環境が悪く、失業者が多く、若者が親に結婚して働くように促されることを恐れ、毎日仕事に行くふりをしなければならないため、最近このような「出勤ふり会社」が増えていると述べた。
中国経済の悪化に伴い、ビジネスオフィスの空室率はますます高まっている。多くの投資家は、より大きなビジネス収益を得るために、大規模なビジネススペースをシェアオフィスに転換し、個人のニーズに合わせた短期レンタルワークステーションサービスを提供するしか選択肢がない。
中国各地で「会社勤めのふり」という流行が生まれ、激しい議論を巻き起こしている。