米国債売りが激化。30年債利回りは過去43年間で最大の週間上昇率に

利回りが上昇すると債券価格は下落します。





長期利回りが1982年以来最大の週を記録、債券市場の売りが「深刻」

finance.yahoo.com 2025/04/12

Bond market sell-off ‘severe’ as long-term yields notch biggest week since 1982

トランプ大統領の関税政策によって利回りが急上昇し、投資家が安全資産から逃げ出したため、債券市場の売りが金曜日に激化し、近年で最も不安定で異例の取引週の 1つを締めくくった

長期国債利回りは急騰し、10年国債利回りは 2月以来の高水準となる 4.59%まで上昇しました。これは月曜日の安値 3.87%から 72ベーシスポイントの大幅な上昇となる。取引終了直後、利回りは 4.49%前後まで低下した。

ヤフーファイナンスがまとめたデータによれば、10年債は 2001年11月以来最大の週を記録した。

同様に、30年債利回りは 3ベーシスポイント上昇し、4.88%近辺で取引された。これは 1月以来の高水準だが、30年債利回りの週間上昇率としては 1982年以来最大となった

利回りと債券は逆相関しており、利回りが上昇すると債券価格は下落する。

債券市場は、投資家にとって一種の「現金担保」として機能し、投資家はそこから資金を借り入れ、株式などのリスクの高い資産に投資することができる。また、不確実性の高まりの中での安全資産としても捉えられている。

ウォール街のアナリストらは、最近の利回り変動を説明するために、インフレの停滞や連邦準備制度の慎重さから、債券から現金への投資家のシフトまで、いくつかの理論を唱えている。

ヘッジファンドが最も頻繁に利用する高レバレッジの取引戦略であるベーシス取引の解消や、外国人投資家が米国債を売却しているのではないかという懸念の高まりも最大の懸念事項となっている。

しかし、この急激な上昇は、特にもう一つの安全資産である米ドルの動きと相まって、不安をかき立てる根本的な変化となる可能性がある。

米国経済の健全性に対する懸念が高まる中、伝統的な安全資産 (国債のこと)の安定性に対する懐疑心の高まりが、金融システム全体に及ぶ、より広範な混乱を引き起こす可能性がある