バングラデシュの学生暴動が始まって以来、1日として最大の死者。政府は無期限の全国外出禁止令を発令





バングラデシュの衝突で少なくとも91人が死亡、抗議者たちはハシナ首相の辞任を求める

asia.nikkei.com 2024/08/04

Bangladesh clashes kill at least 91, as protesters urge Hasina to resign

バングラデシュで 8月4日、シェイク・ハシナ首相の辞任を求める数万人のデモ参加者を解散させるために警察が催涙ガスやゴム弾を発射し、衝突が発生した。この日、少なくとも 91人が死亡、数百人が負傷した。

少なくとも警察官 13人を含むこの死者数は、バングラデシュの近年の抗議活動による 1日当たりの死者数としては最多となり、政府職員の定員削減撤廃を求めて学生たちが街頭に繰り出した 7月19日の死者数 67人を上回った。

政府は日曜午後 6時から無期限の全国外出禁止令を発令した。先月から始まった抗議活動の中で、政府がこのような措置を取ったのは初めてだ。また、月曜から 3日間の一般休日を発表した。

政府にインターネットサービスの遮断を強いた今回の騒乱は、主要野党バングラデシュ民族党がボイコットした選挙で4期連続の勝利を収めたハシナ大統領にとって、20年間の政権にとって最大の試練となる。

ハシナ大統領の批判者や人権団体は、同政権が抗議活動者に対して過剰な武力を行使したと非難しているが、同大統領や閣僚らはこれを否定している。

学生デモ隊が政府の辞任を求める非協力プログラムを開始したことを受け、デモ隊は日曜日に主要高速道路を封鎖し、暴力は全国に広がった。

「暴力行為を行っているのは学生ではなく、国家を不安定にしようとしているテロリストだ」とハシナ首相は、陸軍、海軍、空軍、警察などの最高責任者らが出席した国家安全保障委員会の会合後に述べた。「国民に対し、強力な手段でこれらのテロリストを鎮圧するよう訴える」

人口 1億7000万人の国を暴力が揺るがす中、警察署や与党事務所が標的となった。

警察によれば、北西部シラジガンジ地区で警察官 13人が殴打されて死亡した。同地区では議員 2人の家に放火され、さらに 9人が死亡した。

インド外務省は、自国民に対し、追って通知があるまでバングラデシュへの渡航を控えるよう求めた。