カナダの救急治療室への入室待ち時間が過去最悪に(22時間以上)

 

こういう状態の中、過去最大級の「寒波」が北米にやってきます。

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地球の記録 2024年1月10日


カナダのER医師、救急治療室の待ち時間は「過去最悪」だと語る

City News 2024/01/09

Canadian ER doctor says wait times are the ‘worst it’s ever been’

カナダの救急治療室の医師たちは、呼吸器ウイルスの流行が本格化する中、待ち時間に対する懸念を強めている。

「私は 1987年から救急外来で働いてきましたが、これまでで最悪の状況です。これに近い状況さえ経験したことがありません」とカナダ救急医師協会会長のマイケル・ハウレット博士は語った。

オンタリオ州政府は最新の情報を提供していないが、11月に公表された最新の待ち時間情報によると、州内の病院に入院した患者は ERでベッドを確保するのに平均 22時間以上を費やしており、州の目標時間である 8時間以内に救急外来から入院した人はをずか 8%だった。

医師たちは、これは深刻な結果をもたらす問題だと主張している。

「収容する場所がないため、待合室で亡くなっている人たちがいます」とハウレット医師は語った。「救急車の担架や床の上で蘇生を受ける人々もいます。そういったことが起きているのです」

オンタリオ州保健大臣シルビア・ジョーンズ事務所は、ERの医師たちの懸念について問われ、「過去 1年間で看護師 1万7000人以上、医師 2400人を新たに増員した」とし、政府は「救急外来の開設継続を支援するために4400万ドルを投資している」と述べた。

しかし医師たちは、ERの待ち時間の最大の要因はスタッフの配置ではなく、患者用の病床の不足であると述べている。

「看護師、精神保健福祉士、救急隊員、そしてもちろん医師の間でも、伝染病、道徳的傷害、燃え尽き症候群、士気の低下が見られています」とシャムジ医師は語った。

「また、医療制度から看護師やかかりつけ医が大量に流出し、プライマリケアへの負担が増大したため、人々は救急外来に頼らざるを得なくなっています」

「救急外来での待ち時間が長くなるにつれて、予防可能な死亡者数も増加することを示す十分な証拠があります。つい最近、救急医の診察を受けるまでに 5時間待たなければならなかった新生児の話を聞きました」とシャムジ医師は語った。

「このような例が増えるにつれ、原因不明の死亡率も増加するでしょう」

この問題をどのように解決するかについて、シャムジ博士は、全員がかかりつけ医にアクセスできるようにし、医療従事者に適切な補償が行われるようにすることから始めるべきだと述べた。