シリコンバレー銀行と同様の脆弱性を持つアメリカの銀行が 186にのぼることを研究が示す

 


学術研究は、シリコンバレー銀行のような取り付け騒ぎに対して脆弱な186の米国の銀行にフラグを立てる

morningstar.com 2023/03/16

Academic study flags 186 banks vulnerable to a run like Silicon Valley Bank

銀行の脆弱性は、金利の上昇によってのバランスシート上に保有される資産の価値が低下することと関連している。

2023年の銀行の脆弱性に関する新しい学術研究では、米国の 186 の銀行が、取り付けに対して依然として脆弱であると結論付けている。

4人の教授によるこの論文は、米国の銀行システムの資産の市場価値は、満期まで保有されたローン・ポートフォリオを説明する資産の帳簿価額によって示唆されるより 2兆ドル (263兆円)低いと結論付けている。

3月13日に発表されたこの調査によると、時価評価された銀行資産はすべての銀行で平均 10%減少し、下位 5パーセントの銀行では 20%減少した。

この銀行の無保険預金に関する 20ページの研究を執筆したのは、南カリフォルニア大学の Erica Xuewei Jiang 氏、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院の Gregor Matvos 氏、コロンビア・ビジネス・スクールの Tomasz Piskorski 氏、およびスタンフォード大学の Amit Seru 氏だ。

教授たちは、保証預金のカバー率がマイナスとなっている銀行を 186行見つけた。これらの銀行は、保証された預金を危険にさらしている可能性がある。

この調査では、銀行の名前は明らかにされておらず、先週末に発表された FRB の新しい銀行ターム・ファンディング・プログラムの役割も考慮されていない。

いずれにせよ、この調査により、シリコンバレー銀行の崩壊を引き起こした重要な問題のいくつかが、他の多くの米国の銀行にも存在することがわかったことになる。

米国の銀行の 10% は、破綻したシリコンバレー銀行よりも大きな未実現損失を抱えており、銀行の 10%は 、シリコンバレー銀行よりも資本金が少ない。