(コメント)最近、昔の知り合いなどと会うと、「初めて会ってから40年 (@_@)」ということに気づくこともありまして、自分も長いことないなあ、とか思う部分もあり、寝る前に思い出投稿をしようと思います。
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King Crimson – Larks’ Tongues in Aspic, Part Two (1973)
このコーナーの前回の記事「二十代によく聴いていた曲(65)」で、北海道の美唄(びばい)というところにある高校の人たちのバンドに、「バンドに入ってくれたら、シンセあげるよ」という物質的な誘惑に負けて、そのバンドに入ったことを書いたのですが、彼ら…というか、少なくとも、リーダーの人が最も好きだったのがキング・クリムゾンだったんですよ。
ある日、練習場に行くと、
「練習曲はさ、キング・クリムゾンにする」
と彼が言います。
私は、
「なあ、勘弁してくれよ。キーボードとか異様に難しそうな気がするから」
と言いましたが、「これで行きます」と。
それで、最初に練習曲として持ってきたのが、1973年のキング・クリムゾンのアルバム『太陽と戦慄』にある「太陽と戦慄 パート II 」という曲だったんですね。
私 「こんなの、キーボード入ってないじゃないかよ」
彼 「途中でメロトロン(磁気テープを再生して音楽を演奏するキーボード楽器)が入るんだよ」
私 「それをこんなチンケなシンセで再現しろってかよ」
彼 「まあ、そう」
私 「練習曲は、もっと簡単な曲にしようよ。ナックのマイシャローナとか」
彼 「それはキーボードが入らないから」
私 「オレがずっと休んでいられるから、いいじゃないか」
しかし、事態は淡々と進行していき、「こんな変なバイオリン、どう再現するんだよ」とかの私の言葉も消えて、練習曲で、この曲を(稽古場だけで)何度も演奏しました。
オリジナルは以下の曲です。
その後も、「イエス(というバンドがありました)を練習曲に」とか、いろいろと言ってきましてですね。
私 「リック・ウェイクマンの弾くフレーズが、オレに弾けるわけないだろ」
とか言ってました。
家に帰って、ずっとプログレのキーボードの練習をしている私。
しかし、まあ、彼らは音楽には真面目な人たちでした。