日本の研究者たちによるコロナワクチン接種後の若者の致死性不整脈の報告

 

石川県立中央病院の医学者たちによる論文です。


COVID-19ワクチン接種後の若者の致死性不整脈:剖検報告

ncbi.nlm.nih.gov 2024/02/02

Fatal arrythmia in a young man after COVID-19 vaccination: An autopsy report

概要

理論的根拠:

COVID-19 mRNAワクチン接種の利点はかなりあると主張されている。しかし、ワクチン接種に関連した心筋炎や心膜炎も世界中で、特に若い男性の間で観察されている。

ほとんどの場合、症状は軽く、自然に解決する。しかし、致命的な症例に詳細については、ほとんど報告されていない。

患者の懸念:

健康な 40歳の日本人男性が、ワクチン接種の 2日後に突然頻脈を起こし、意識を失った。蘇生を続けると自発的な心拍が回復した。しかし、患者は意識を戻さず、9日後に死亡した。

蘇生後の心電図検査では、顕著な ST 領域(心電図のS波の終りからT波の始まりまでの部分)の低下と不完全な右脚ブロックが示された。インフルエンザ抗原検査と SARS-CoV-2 のポリメラーゼ連鎖反応検査は陰性だった。

診断:

2回目の COVID-19 mRNAワクチン接種後の致死性不整脈。

介入:

私たちは解剖を行い、その物質を形態学的および免疫組織化学的に研究した。

結果:

剖検では、心筋細胞壊死を伴ういくつかの小さな炎症巣が右心室と左心室に点在しており、右側に発生する傾向があった。いくつかの炎症巣は房室結節およびヒス束(心臓内の刺激伝導系の一部で、房室接合部に続く場所)の近くに位置していた。

浸潤細胞は主に CD68 陽性組織球から構成され、少数の CD8 陽性および CD4 陽性 T 細胞が含まれていた。この場合、心筋炎は局所的かつ軽度であり、主に COVID-19 mRNA ワクチン接種後に観察された。しかし、炎症巣は伝導系に近く、致死性不整脈の原因と考えられた。

教訓:

COVID-19 ワクチン接種の利点は副作用を上回っているように見えるが、まれに致死性不整脈が発生する可能性があることに注意する必要があり、個人、特に若い男性がワクチン接種後に何らかの症状を訴えた場合には注意が必要だ。