「現在のアメリカの子どもたちの3分の2は字が読めない」という米国報道

 

昨年の時点でアメリカの子どもたちの学力の落ち込み方は、過去最大でした。「2020年から急激に落ちた」ということで、理由はとてもよくわかります。

(参考記事)アメリカの9歳の児童の学力スコアが過去30年で最大の下落
BDW 2022年10月16日

アメリカの9歳の「数学」の平均スコアの推移

ご紹介する記事では、教育法の問題を指摘していますが、読解力なんて、誰に教わらずとも、ある程度は身につきます。幼稚園のほぼ全部と、小学校低学年の大半を病気で休んでいた私も(自宅学習など一度もしたこともなく)、誰にも教わらずとも、本を楽しんでいました。

2020年からの極端な落ち方の意味を考えるべきです。


アメリカの子どもの3分の2は字が読めない。これが理由かもしれない

newsnationnow.com 2023/12/05

Two-thirds of American kids can’t read. This may be why

全国の教師は、生徒たちが字を読めないことに気づいており、その原因は読み方の教え方にあるのかもしれない。

全国教育進歩評価 (NAEP) の結果によると、米国の 4年生の 3分の 2は熟達した読解レベルに達していない。

カリフォルニア州オークランドの NAACP の活動家で読み書き能力を公民権問題として位置づけているカリーム・ウィーバー氏は、「子どもたちは字が読めないのです」と語る。

一部の低学年教育者たちは、読書教育の現状に対する不満や困惑を表明し始めている。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックが学習喪失の原因であると非難する人たちもいるが、問題はさらに遡るようであると指摘する人もいる。

読書をどのように教えるかについての長年にわたる議論は、主にフォニックス対全体言語という枠組みで行われてきた。フォニックスでは、単語を小さな部分に分割し、生徒に文字を発音させることで、生徒に読み方を教える。

これは、生徒が単語を解読するのではなく単語全体を認識するように教えられる言語全体のトップダウン・アプローチと比較して、ボトムアップ・アプローチだ。

リアル・クリア・エデュケーションによると、数十年にわたる研究の結果、子どもたちに読みを教える最も効果的な方法には、フォニックス、音韻認識 (音と文字や話し言葉の関連付け)、流暢さ、語彙、理解力が組み込まれていることが明らかになった。これら 5 つの要素が合わさって「読書の科学」と呼ばれる教育哲学を構成する。

これらのツールを併用すれば、全生徒の 90%以上が上手に読めるようになるという圧倒的な証拠にもかかわらず、読書の成果は依然として暗いままだ。

現在、低学年の教師の 72%が「何年も前に認知科学者によって誤りであることが暴かれた読み書き指導方法を使用していることを認めている」とリアル・クリア・エデュケーションは報じた。