[世界最大の iPhone 組み立て工場がある中国・鄭州市がロックダウン]という報道

 

(※) 中国の狙いがわかりやすい感じです。iPhoneの生産拠点である上海市や昆山市もロックダウン中で、アップルは生産の場をなくしました。一方、香港では規制緩和が拡大しています。「香港政府、一部前倒しで防疫対策をさらに緩和 ビーチ・プール・バーなども再開へ」 (香港経済新聞 2022/05/05)


iPhone 14(仮)生産に暗雲? 世界最大のiPhone組み立て工場がある中国・鄭州市がロックダウン

getnavi.jp 2022/05/05

世界最大のiPhone工場がある中国・鄭州市が事実上ロックダウン(都市封鎖)され、iPhone 13の生産ばかりか、今年秋に発売が予想されるiPhone 14(仮)シリーズの生産準備に影響が出るとの懸念が生じています。

これまで中国・上海市や昆山市といったアップル製品の生産拠点がロックダウンされたことはありましたが、台湾Foxconnが最大のiPhone組み立て工場があり、「iPhone City」の異名を取る鄭州市はそれを免れてきました。

やはりFoxconnのiPhone工場が2つある深セン市もロックダウンされたものの「クローズドループ」、つまり従業員が敷地内の社宅から職場の移動だけが許されるバブル方式により稼働が続けられ、大きな影響はなかった経緯もあります。

しかし香港メディアSouth China Morining Postによると、鄭州市では4人の新型コロナ感染者と10人の無症状陽性者が見つかったため、1週間のロックダウン状態となっているとのことです。この間は市内の主要地区にある政府機関や企業の従業員は自宅待機とされ、鄭州への出入りは「必要な」状況でのみ許可されるそう。

要はiPhone組み立て工場の従業員は作業できず、部品の搬入や製品の搬出もできそうにないわけです。

ちょうど直前に、Foxconは鄭州のiPhone工場でiPhone 14生産のための従業員を募集し始めた(しかもボーナス30%増)と報じられたばかりでした。中国でロックダウンが何度も起こる不確実性のなか、アップルがiPhone 14の発売が遅れるのを避けようと例年より早めに製造を始める狙いが推測されていたわけです。

その矢先での「iPhone City」のロックダウン。しかも、生産拠点である上海市や昆山市も緩和されたとはいえロックダウンが続いており、合計3つの拠点がフル稼働できない状況にあるといえます。

鄭州市のロックダウンはたった1週間ではありますが、それでも一度は感染が定着すると、さらなる感染の恐れもあり、再ロックダウンにも繋がりかねません。

中国の「ゼロコロナ」政策は全世界の工業生産にも悪影響を及ぼしており、いずれ遠からず、中国政府も方針を見直す必要に迫られるかもしれません。