極成層圏の気温が過去40年で最低に。そのために、ふだんは雲がまったくない成層圏にパステル色の雲が発生

ここに出てくる「極成層圏」とは、南極や北極上空の極地の成層圏のことです。





極成層圏の雲

spaceweather.com 2025/01/29

POLAR STRATOSPHERIC CLOUDS

極成層圏で興味深いことが起こっている。40年に一度の寒波が続いており、気温は下がり続けている。成層圏が色とりどりの雲で満たされ始めていることから、寒さがわかる。

これらは、ノルウェーのブルムンダルのペル・シュタイナー・プローベン氏が撮影したタイプ II極成層圏雲(※ 真珠雲 / 氷の結晶で構成され、温度は約 -85 ℃ )です。「私たちは昼夜を問わずこれを見ました」と同氏は言います。

極成層圏雲(PSC)はまれな現象だ。通常、成層圏には雲はまったくない。しかし、気温が -85 ℃まで下がると、非常に乾燥した成層圏でも水分子が集まって氷の結晶を形成することがある。

高高度の太陽光がこれらの結晶に触れると、パステルカラーの雲が花のように展開される。

NASA の MERRA2 気候モデルによると、極成層圏の温度は 1978 年以前以来の最低レベルにまで下がりつつある。これにより、北極圏周辺やその先で見られる極成層圏雲が大規模に発生する可能性がある。