2024年の日本の子どもの自殺者数が過去最多に





2024年の自殺者数、子どもが過去最多に 厚労省公表

毎日新聞 2025/01/29


朝日新聞

厚生労働省は29日、警察庁の自殺統計を基にまとめた2024年の自殺者数(暫定値)を公表した。

小中高生は527人(前年比14人増)で、統計を取り始めた1980年以降で過去最多となった。全体の自殺者数は2万268人(同1569人減)で、2番目に少なかった。

小中高生の自殺者は20年に前年比100人増の499人と大幅に増加して以降、500人前後で高止まりしている。

24年の内訳は、高校生349人(前年比2人増)▽中学生163人(同10人増)▽小学生15人(同2人増)--と、いずれも前年を上回った。男女別では、男子が239人と前年より20人減った一方、女子は34人増の288人。09年以降では最も多くなり、初めて女子が男子を上回った。

厚労省が昨年10月に公表した自殺対策白書によると、子どもについては原因・動機が不明の割合が高いほか、年齢や性別ごとに家庭や健康、学校など抱える問題が細分化している。

厚労省の担当者は「最多水準が続いており、かなり深刻な状況と受け止めている。背景を分析したい」と話した。

自殺者全体では、過去最少だった19年(2万169人)に次ぐ水準だった。20年以降の新型コロナウイルス禍で増加傾向となっていたが、コロナ禍前に戻った。年代別に見ると、全年代で前年を下回ったが、20歳未満の女性と80歳以上の男性は増加している。

政府が26年までに13人以下にすると目標に掲げる自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)は16・3人だった。