オーストラリアでも寄生虫クリプトスポリジウムによる疾患が急拡大

このクリプトスポリジウムというのは、CDC によれば、以下のように「外郭で覆われている」のだそう。なので消毒にとても強く、体外の環境中でも長く生きるのだそうです。

Cryptosporidiosis alert for NSW

最近、州全体でクリプトスポリジウム症の症例が急増していることを受け、ニューサウスウェールズ州保健局は地域住民に対し、下痢後は少なくとも 2週間は水泳を控えるよう勧告している。

ニューサウスウェールズ州健康保護局事務局長のジェレミー・マカナルティ博士は、2024年のこれまでにニューサウスウェールズ州で報告されたクリプトスポリジウム症の症例は 498件で、同時期の 5年平均は 95件だと述べた。

クリプトスポリジウム症は、腸に感染する寄生虫クリプトスポリジウムによって引き起こされる下痢性疾患で、幼児における急性下痢の一般的な原因だ。その他の症状には、吐き気、嘔吐、発熱、頭痛、食欲不振などがある。

マカナルティ医師は、症例のほぼ半数が 10歳未満の子供であり、親は特にリスクと予防策を認識する必要があると述べた。

「クリプトスポリジウム症は、通常、クリプトスポリジウム原虫で汚染された水の中を泳いだり、飲み込んだりすることによって感染します」とマカナルティ博士は述べた。

「この寄生虫は、たとえ塩素消毒されたプールの中でも何日も生存し、過去には感染したばかりの人が海水浴に行ったことによって非常に大規模な集団感染が引き起こされたことがあります」

「今年報告された症例のほぼ半数は、感染期間中に水泳をしていた。感染者には幼児の割合が非常に高く、多くの学校がスイミングカーニバルを開催しようとしていることから、私たちは親たちに症状に注意するよう呼び掛けています」と同氏は述べた。

下痢をした人は次のことを行う必要があると博士は言う。

・症状が治まった後は少なくとも2週間は水泳を避けてください。

・症状が治まった後、少なくとも 2 週間はタオルの共用を避けてください。

・症状が治まってから少なくとも48時間は食べ物を扱わないようにしましょう。

・下痢をしている子供は、下痢が完全に止まってから 24時間までは、幼稚園、託児所、または遊びグループから家に留まるべきです。

クリプトスポリジウム症の感染を避けるには:

・大雨中および大雨後少なくとも 3日間は、河口や内陸水路 (例: 川、小川、ダム) での水泳を避けてください。

・大雨中および大雨後少なくとも 1日間は、海岸での水泳を避けてください。

・泳ぐときは水を飲み込まないようにすること。

・トイレの使用後、動物やその糞尿を扱った後、おむつを交換した後、庭で作業した後、食べ物や飲み物を準備する前に、石鹸と水で 20秒間徹底的に手を洗ってください。

・未処理の水（湖や川など）を飲まないでください。クリプトスポリジウムを死滅させるには、水を沸騰させるだけで十分です。

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