カナダの子どもたちの間で「A群溶血性レンサ球菌」が記録的な流行

 


侵襲性A群溶連菌とは? オンタリオ州とカナダで致死的な人食い感染症が記録的な数字に

Toronto Star 2024/01/17

What is invasive group A strep? Deadly flesh-eating infection hits record numbers in Ontario and Canada

カナダで致死性の高いA群連鎖球菌の感染数が記録的な数を記録している。この細菌感染症は、感染した人の約 10人に 1人が死亡する可能性があると専門家がスター紙に伝えた。

カナダ公衆衛生庁は、国立微生物研究所が 2023年に 4,600件を超える細菌サンプルを受け取ったと認めた。これは年間総計としては過去最高の記録だ。

オンタリオ公衆衛生局は、オンタリオ州が 2023年 12月に 222人の感染者を記録したと指摘したが、これは 2014年から 2015年のシーズン以降のどの月よりも多く、オンタリオ公衆衛生局の公衆衛生医であるリアン・マクドナルド氏によると「その時期の歴史的平均を大きく上回っている」という。

カナダ公衆衛生庁によると、最大の増加は 15歳未満の子供たちに見られた。オンタリオ州では 2023年 10月から 12月にかけて、9歳未満の子供 6人がこの病気で死亡した。

知っておくべきことは次のとおりだ。

A群連鎖球菌は、多くの人の喉や皮膚、特に幼児に見られる一般的な細菌だ。

大学保健ネットワークの感染症および感染制御医師であるアロン・ヴァイズマン博士によると、感染症は通常、比較的軽い病気である連鎖球菌性咽頭炎を引き起こすという 。ただし、特定の菌株が体の無菌領域に侵入し、重篤な、場合によっては致命的な合併症を引き起こす可能性がある。これらの症例は侵襲性 A群連鎖球菌として分類される。

ヴァイズマン氏によると、陽性患者は直接接触や飛沫を通じて感染を広げる可能性があるという。幼児、高齢者、免疫不全の人は感染のリスクが最も高くなる

A 群溶連菌に対するワクチンはないが、この細菌は抗生物質に対して脆弱であるため、時間内に発見されれば比較的簡単に治療できる。ただし、一度症状が現れると、病気が急速に進行する可能性があるという。