韓国各地に台湾から毒物疑いの郵便物。開封した職員たちが体調不良に

 


韓国各地に台湾から毒物疑い郵便物…発信元は3年前にカナダで起きた「謎の種事件」と同じ

朝鮮日報 2023/07/22

韓国各地で台湾から正体不明の国際郵便が送りつけられた問題で、送り状に記載された差出人の住所を確認したところ、3年前にカナダで正体不明の種が送りつけられた事件のものと同じだった。

21日にソウル、大田、済州、京畿道、慶尚南道、釜山など全国各地で正体不明の国際郵便が発見された。

これらの郵便物は台湾を発信元とする黄色または黒い封筒に入れられた点が共通していた。

送り状のスティッカーを詳しく確認すると、上段に「CHUNGHWA POST」と記載されている。発信元の欄には「P.O.Box 100561-003777, Taipei Taiwan」と書かれてあった。

これらの郵便物が毒物入りと疑われる理由は、前日午後12時29分頃に蔚山市東区西部洞の障がい者福祉施設の所長や職員など3人が黄色いビニール封筒を開けた直後、めまいやふらつき、呼吸困難の症状が出たためだ。

警察が調べたところ、放射能や化学物質などは検出されなかった。現在国防科学研究所がこの郵便物について詳しい検査を行っているという。

この郵便物の発信元については、2020年7月にカナダに送られた正体不明の植物の種が入った郵便物の発信元と同じだった。

当時カナダ・オンタリオ州警察はオフィシャルの SNS で「中国や台湾から外国の植物の種を郵便で一方的に受け取った場合、それを植えたり勝手に廃棄したりせず、カナダ食品検査局に電話してください」と写真付きで呼びかけていた。

この郵便物に記載された発信元は「P.O.Box 100561-003777, Taipei Taiwan」で、今回韓国国内で発見されたものと同じ住所だ。また上段に記載された「CHUNGHWA POST」も同じで、送り先以外は送り状の内容はほぼ同一だった。

2020年には、カナダだけでなく米国や日本など複数の国に、中国あるいは、台湾を発信元とする正体不明の植物の種が相次いで送られたことから、生態系を混乱させるバイオテロの疑いが指摘された。

ただし米農務省はこれら正体不明の種入り郵便物について「ブラッシング詐欺と考えられること以外に特別な証拠は確保できなかった」と発表した。

ブラッシング詐欺とは、オンライン通販サイトの出品者が業績や高評価を不当につり上げるため、不法に得た個人情報に誰も注文していない商品を勝手に送りつける行為のことだ。