日本のエイズ患者が4年ぶりに増加

 


コロナの影響か、新規AIDS患者が4年ぶりに増加

日経メディカル 2021/11/12

2020年のHIV感染者年間新規報告数が大幅に減少した一方で、AIDS患者年間新規報告数は4年ぶりに増加していたことがこのたび明らかになった。

昨今、癌領域などで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による診療の遅れが指摘されているが、HIV/AIDSにおいても同様のようだ。これは、エイズ発生動向年報に基づくもので、詳細は、国立感染症研究所による病原微生物検出情報(IASR)2021年10月号に報告された。

2020年に新たに診断されたHIV感染者数は750人(男性712、女性38)で、1999年に感染症法下で調査が開始されて以降、最大の減少だった。

その一方で、AIDS患者は345人(男性328、女性17)と4年ぶりに増加していた(図1)。新規HIV/AIDS患者に占める新規AIDS患者の割合は31.5%で、2019年の26.9%に比べて大幅に増加した。