米ゼロヘッジは、「農林中金による大量売却は米国債券市場に大きな影響を与える可能性がある」と書いています。
農林中金、最終赤字1兆5千億円規模へ拡大 米国債など10兆円売却
朝日新聞 DIGITAL 2024/06/18
農林中央金庫の2025年3月期決算の最終赤字が、当初想定していた5千億円超から1兆5千億円に大幅に拡大することが分かった。
欧米の金利上昇によって価格が下落した米国債や欧州債を10兆円規模で売却し、損失を集中的に処理する考えだ。
農林中金の奥和登理事長は5月に開いた24年3月期の決算発表で、25年3月期の純損失が5千億円以上になる見通しを公表した。
しかし、金融動向を再検討した結果、米国の金利上昇は今後も続く可能性があるとみて、運用資産を抜本的に見直す。損失を集中的に処理することで、26年3月期は黒字化を見込むという。
低金利のときに購入した債券の価値が下がっており、今年3月末時点の債券の含み損は2兆1923億円にのぼっていた。
債券は、売らずに満期まで持ち続ければ損失は発生しないが、収益性が悪化するおそれがある。そのため売却し、金利が高い米国債などに振り向ける。