[「預金封鎖や財産税もあり得る」 ワタミ創業39周年]という渡邉美樹さんの記事

 

ワタミも含めて、チェーンの居酒屋って、もう何年行っていないのだろうなあ。コロナ前からですから、ずいぶん行ってないですね。なんか注文が、タブレットの電子注文になってから行かなくなりました。

ちなみに、ここに「ドルでの資産防衛」とありますが、今となれば、最もリスキーな資産防衛では……。


「預金封鎖や財産税もあり得る」 ワタミ創業39周年

渡邉美樹 2023/05/24

ニッポン放送の番組で、著書『日本銀行 我が国に迫る危機』(講談社現代新書)が話題のエコノミスト、河村小百合さんと対談した。

現在の物価高、本来であれば金利を上げてインフレを抑え、お金の量をコントロールするのが中央銀行の役割のはずなのに、日銀はその職務を果たせていない。河村さんは「自分たちが赤字になりたくない、債務超過になりたくないというのが日銀の本音では」と核心をついた批判をした。

日銀の国債保有残高は580兆円まで膨れ上がってしまっている。金利1%引き上げ2年で日銀は債務超過に陥り、国債頼みの財政は破綻する。まさに崖っぷちだ。

私なりに今後の予測シナリオを考えた。

イールドカーブ・コントロールの微修正などはあるだろうが、日銀が金利を上げられないとなれば、当然ながらインフレや円安は進む。日本の経常赤字から、国債の格下げが起こり、国債が売られ、金利の上昇圧力が高まる。日銀が金利を押さえ込んだり、国債を買い続ける財政ファイナンスの限界が来て、政府は国債が発行できず予算が組めなくなる。

当然、日銀は債務超過。日本はIMF(国際通貨基金)から救済を受ける代わりに、管理体制に置かれ、国民は厳しい歳出カットを迫られる。

このシナリオに河村さんは、おおむね同意だが、IMFの介入については「手を出すことはあっても、金を出すことはない。個人の金融資産がある国を、他国が助けることはない」という。

私はこれまでドルでの資産防衛を薦めてきたが、河村さんは、預金封鎖や財産税などもあり得ると指摘をする。危機の時期に関しても10年以内、そう遠くない認識で一致した。

先行き不安を抱える日本経済だが、経営者として社員と夢を追っていく。今年も創業記念日の5月16日の前日に、パシフィコ横浜で「39周年のワタミ創業記念祭」を行った。5月16日は母の命日でもある。39年を振り返っても、本当に運が良かったと思うことが何度もあった。

恩人の横浜銀行の元支店長からメッセージをもらった。支店長の決済枠を超えてワタミに融資すると決断してくれた方だ。「あの当時の渡〇さんはとにかく燃えていた。行動力、誠実さ、熱量とかを見ていたら、自然と応援したくなった」というメッセージに涙ぐんだ。自然と応援したくなる生き方こそが、運を呼び込む生き方だと社員と改めて共有した。

それとやはり、10歳のときに他界した母に、私とワタミは守られている。毎日仏壇に手を合わせて感謝を伝えている。39年前、高円寺の1号店の1人目のお客さんは、片手に夕刊フジを持っていた。あの光景は忘れられない。1人目のお客さんが来てくれたときの喜びを忘れず、100年企業を目指す。

日本破綻は運だけでは乗り切れない厳しい試練と覚悟したい。 

(ワタミ代表取締役会長兼社長)