[コロナワクチン 増え続ける副反応疑い死]という報道

 

(※) 初めて知りましたが、厚生労働省の書類上では、コロナワクチンの後の死亡率は、インフルエンザワクチンの100倍以上となっているのですね。

太字はこちらでしています。


コロナワクチン 増え続ける副反応疑い死

山岡淳一郎 / ニュースソクラ 2022/06/09

先日、反ワクチン団体「神真都(やまと)Q会」のメンバーの男女3人が、新型コロナのワクチン接種を実施していた小児科クリニック(東京都渋谷区)に侵入した疑いで逮捕された。同会の逮捕者は、幹部の男を含めて計8人。

彼らはロシアのウクライナ侵攻に関して「プーチン大統領は救世主」と主張し、「コロナは存在しない」と荒唐無稽な言動をくりかえしてきた。このような反ワクチン派の陰謀論が後を絶たないのは、ワクチンの副反応被害への厚生労働省の対応が曖昧で、安全性への疑念を払しょくできないからだろう。

印象操作のようなPRで「安全」を強調すればするほど、怪しいと疑われる。むしろ、どの程度危険なのか、説明する必要があるのではないか。

そこで、厚労省が公開しているデータをもとに新型コロナワクチンがどのぐらい、危険なものなのか、推察してみたい。

厚労省は、ワクチン接種後、「身体的反応や副反応について情報を収集し、ワクチンの安全性について管理・検討を行い、以て広く国民に情報を提供すること及び今後の予防接種行政の推進に資することを目的」として、現場の医師やワクチン製造販売業者に「副反応を疑う事例」の報告を求めている。この「副反応疑い報告」によると、新型コロナワクチン接種後の一定期間内に亡くなった人が1710人に上っている。

このうちファイザー製ワクチンが1563人、モデルナ製146人、アストラゼネカ製1人と報告されている。トータルで2億6590万回超のワクチン接種が行われているので、死亡報告の頻度は「0.00064%」となる。

この比率(リスク)は一見、低そうだが、そうではない。季節性インフルエンザの予防接種後の副反応疑い死亡報告数と比べてみればいい。日本では、毎年5000万回前後、インフルエンザのワクチン接種が行われている。2014年シーズン(14年秋~15年初夏)から19年シーズンまで、5期で2億5835万回超のワクチン接種が行われた。

このうち死亡報告数はわずか15人、死亡報告の頻度は「0.0000058%」である(「医薬品・医療機器等安全性情報」より算出)。

季節性インフルエンザのワクチン接種後の100倍以上の死亡報告が、新型コロナワクチン接種後には出されている。この数は非常に多いのではないか。仮にインフルエンザの予防接種後に現状の100倍の死亡報告が出されたら、メディアは黙っていないだろう。

インフルエンザワクチンの100倍もの死亡報告が上がっているのを知ってか、知らずか、元ワクチン担当大臣の河野太郎氏は、5月13日、次のようツィートをした。

「ワクチンをうって何千人の人が亡くなったなどとデマが流されています。米国CDCは、5億7900万回のワクチン接種が行われ、死亡例に関係しているのは、J&J/Janssenの9例だったと説明しています。ワクチンは安全で有効です。ワクチンの利益は、そのリスクを大きく上回ります」

社会全体から見れば、ワクチン接種の効果が大きいのは言うまでもない。私自身、反ワクチン派ではなく、これまでに3回接種している。自分と家族、周りの人のために接種を受けてきた。

が、しかし、河野氏のように日本の副反応疑いによる死亡報告を無視して、米国CDC云々とツィートされると「違うだろ」と言いたくなる。ワクチン政策を担当した政治家としてあまりに無責任ではないか。

日本では想像を絶する数の人が重い副反応で苦しんでいる。

ワクチンの製造販売業者が提出した「副反応疑い報告」を見ると、死亡、障害、入院などの「重篤」事例は、ファイザー製1万8966人、モデルナ製2795人、アストラゼネカ製16人で、合計で2万1807人に達する(4月17日時点)。

亡くならないまでも、ほぼ寝たきりになった人や、「原因不明」のまま入院し、退院した後もベッドから離れられない人も大勢いる。

数日前、私が取材した70代の男性Yさんもその一人だ。Yさんはワクチン接種後、発熱と全身倦怠、体重減で体力が衰えた上に歩けなくなった。神奈川県で暮らすYさんは、もともと病気とは縁がなく、いたって健康だった。季節性インフルエンザの予防接種もまったく受けずに古希を迎えている。ウォーキングが趣味で、自宅周辺の丘陵地帯から東京都内まで名所を巡って歩き、丹沢山系をトレッキングして楽しく暮らしていた。

ところが、昨年6月末、初回の新型コロナワクチン接種後、高熱を発した。何とか熱が下がり、いつものように散歩に出るとすぐに息が上がって、歩けない。おかしいおかしいと思いながら、7月下旬、2回目の接種を受ける。またも高熱が出て、臥せった。足が腫れ上がり、痺れて、歩行がままならない。足は「下垂足」という状態に悪化し、つま先がだらんと垂れ下がったまま、持ち上げられなくなった。車椅子が必要になり、妻が運転する車で、地元の診療所に通いだす。筋力低下や神経の損傷で足関節に麻痺が生じているようだった。

秋が過ぎ、年末になっても体調は悪くなるばかり。身長168センチで55~60キロぐらいあった体重が、46キロまで落ちた。炎症反応検査の「CRP値」が異常に高い。本来は自分を攻撃しないはずの免疫が変調をきたし、自らの臓器を攻撃する自己抗体が生成されて関節や臓器に障害を起こしている恐れがあった。いわゆる自己免疫疾患である。

年が明け、診療所長が書いた紹介状を持って大学病院を受診すると、「即日、入院してください」と言われる。しかし診断がつかず、原因不明と言われ続ける。Yさんが語る。

「血液内科チームが私の治療を担当してくれて、あらゆる検査を受けました。MRI、がんの有無を調べるPET検査まで受けた。それでも原因がわからず、最後に言われたのが『IgG4関連疾患』という難病指定された病名です。これは血液中の抗体であるIgG4が増えたり、IgG4をつくる免疫細胞が集まったりして起きる病気で、ステロイド薬を投与されました。その結果、炎症反応も収まって2月半ばに退院したのですが、ステロイド治療の反動で骨粗しょう症で骨がもろくなった」

「腰椎の骨がスカスカで痛くて座っていられない。歩くのも困難で、ベッドから離れられません。大学病院の主治医に聞いたんです。私みたいな自己免疫疾患はワクチン接種が原因だと思うが、どうか、と。『そうかもしれませんが、わかりません』と言っていました。ワクチン接種の副反応で、相当な数の自己免疫疾患の患者が出ているのではないでしょうか。みんな、周囲に知られたくなくて黙っているんですよ

厚労省の「副反応疑い報告」に寄せられた事例は、死亡、重篤に軽症も合わせると5万5000件を超えている。このうちワクチン接種との因果関係が「否定できない(α判定)」とされたのは、アナフィラキシーショックなどから回復した比較的症状の軽かったケースの一部にとどまる。死亡例はほぼ100%「不明(γ判定)」だ

厚労省や専門家は、増え続ける副反応疑い死について、まったく説明していない。これを説明しないかぎり、陰謀論の火種は残り続ける。