(ほのぼのニュース) [中国で配信の「ファイト・クラブ」、ラストシーンを当局の勝利に改編]という報道

 

(※) ファイトクラブ(1999年)好きな映画なんですけど、この改変見てみてえ……。久しぶりに心から笑ったニュースでした。

報道の下に実際のファイトクラブラストシーンを貼っておきます。


中国で配信の「ファイト・クラブ」、ラストシーンを当局の勝利に改編

CNN 2022/01/27

差し替えられたラストシーン

 

公開から20年以上が経過してなおカルト的人気を誇るデビッド・フィンチャー監督の傑作映画「ファイト・クラブ」。このほど中国国内で騰訊視頻(テンセントビデオ)がストリーミング配信したものの、エンディングに大幅な変更が施され、一部の視聴者を激怒させる事態となっている。

オリジナル版のラストは、エドワード・ノートン演じる主人公がブラッド・ピット演じる自らの分身を消滅させ、ヘレナ・ボナムカーター演じるガールフレンドとビル群が爆破される様子を眺めるシーンで終わる。

しかしここで描かれる無秩序ならびにそれを阻止できなかった政府の無能ぶりをそのまま流すことは、厳格さで知られる中国の検閲ルール上、認められなかったようだ。

CNN Businessがプラットフォームで確認したテンセント版では爆破シーンが丸ごとカットされ、代わりに字幕が現れる。視聴者に対し、この後当局がタイミングよく現れて災難を未然に防いだと告げる内容だ。

それによると「警察はすべての計画を素早く察知し、犯罪者を全員逮捕。爆弾の爆発も阻止することに成功した」という。

さらに前出の分身は治療のため「精神病院」に送られた後、「2012年に退院した」と続く。

この改編に一部の視聴者は激怒。先週末にかけ、ネット上には非難のコメントが相次いだ。

あるユーザーはテンセントビデオの関連ページに「あまりにもばかげている」と書き込んだほか、別のユーザーからは「映画史上最大級の恥辱」との声が寄せられた。

また映画批評のサイトに「名作がこれほどまでに台無しにされるのを金を払ってみたがる人間は誰もいない」と書き込むユーザーもいた。

テンセントは改編についてコメントを控えた。CNN Businessは中国のインターネット規制を統括する国家ネットワーク情報弁公室(CAC)と映画業界を所管する国家電影局(CFA)にコメントを求めたが、どちらの政府機関からも返答はない。

改編がいつ、どのようにして行われたのかは不明だが、外国の映画作品が中国で合法的に放送される前に厳しい検閲の対象となるのは珍しいことではない。また当該の作品の権利を保有する中国企業は、しばしば国内での販売前に自主的な検閲を行って規制を免れようとする。

 

(※) これでいいんですよ。ファイトクラブは「偽りのウソの世界」を描いたような映画ですから、実際にそれを体験できるなんてラッキーです。以下が実際のラストシーンです。