(コメント)最近、昔の知り合いなどと会うと、「初めて会ってから40年 (@_@)」ということに気づくこともありまして、自分も長いことないなあ、とか思う部分もあり、寝る前に思い出投稿をしようと思います。
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Kinks – All Day and All of the Night (1964)
二十代の初めの頃、アメリカ映画で『アメリカン・ウェイ』というのがあったんですよ。デニス・ホッパー主演の何とも面白い映画で、当時の私の「お好きな映画」ベスト 3に入っていた作品でした。
今ではもう、この映画の痕跡は見る影もなく、日本語の Wikipedia にないのはわかるとしても、英語版 Wikipedia でさえ、ものすごく短い説明だけ。
かつては違ったんです。
結構ちゃんと説明があったりして。
基本が「反キリストの元ベトナム戦争従事者」たちが主人公たちということだったのですが、1980年代当時のアメリカで「反キリスト教映画」なんて作ると、下手すると赤狩りみたいなものに会いかねない。
それで、アメリカ映画なんですけれど、主役のデニス・ホッパーともう一人の主要な人物以外は、全部イギリスの俳優を使って撮影したそうなんです。なので、出ている人は知らない人ばかり。
まあしかし…面白い映画でしたねえ。
私はビデオを持っていますが、今はどうなんでしょう。アマゾンを見ると DVD がありましたけれど、「英国映画」となっている(笑)。
こういう映画は多いです。以前このコーナーで音楽を取り上げた映画『リキッドスカイ』(1982年)なんて、どうやったって、DVD もビデオさえも手に入らないですしねえ。
『アメリカン・ウェイ』も見られる機会がある方には見てほしいと思いますけれど、純粋な痛快劇で、そして、ロックンロールが常に鳴り響いている映画でもあります。
ベトナム戦争中に特殊心理作戦の任務についていた軍人たちが、戦後も爆撃機から地上に降りることなく、海賊テレビ番組を放映し続けるという話なんですが、常にロックンロールがかかる。
その中で、かかったうちのひとつが、キンクスというバンドの「オール・デイ&オール・オブ・ザ・ナイト」という曲のライブ映像でした。1964年の曲です。私が 1歳の時の曲です。
当時、私はもう二十代前半でしたけれど、キンクスを知らなかったんですね。
「いい曲だなあ」と思っていて、後で探して曲を知りました。
以下の曲です。これはライブですが、映画の戦闘機の中で流れていたのがこの映像でした。
まあ、その後、キンクスをいくつか聴きましたけれど、この曲と「ユー・リアリー・ガット・ミー」という曲以外は、さほど興味が出ない感じではありました。
まあ、音楽のことはともかくとして、映画アメリカン・ウェイにしても、いくつもの映画にしても、カルト、というように言われていた作品が、世の認識から消えていくのはさびしいですねえ。
かつては面白い映画がたくさんありました。
そういう映画と出会うたびに、人生が楽しくなったものでした。