遠く離れた二つの場所で「同時に太陽フレアが発生する」という珍しい現象

 

この現象は「共鳴太陽フレア (sympathetic solar flare)」というものらしいですが、聞いたのはこれが初めてです。今回のこの太陽フレアの規模(2つのフレアの合計)は、M5 と、やや強いものでしたけれど、2つ同時に発生したということは、地球への影響も、やや複雑になる可能性もあるのかもしれません。


強力な二重太陽フレア

Spaceweather 2024/01/23

A STRONG DOUBLE SOLAR FLARE

この現象が発生する確率はどれくらいなのだろうか?

今朝(1月23日0331 UTC)、50万km離れた 2つの黒点が同時に噴火した。NASA の太陽力学天文台は、二重の紫外線フラッシュを記録した。

この画像では、黒点 AR3559 と AR3561 が、北半球と南半球の反対側の半球から同時に燃え上がるのが見られる。2つの爆発の合計強度はカテゴリー M5.1に達した。

このような現象は、「共鳴太陽フレア」と呼ばれる。

共鳴太陽フレアは、偶然ではなく何らかの物理的接続により、異なる活動領域でほぼ同時に発生するフレアのペアだ。

2002年のフレアの統計分析では、それらが実際に存在し、太陽のコロナの磁気ループによってリンクされていることが証明された。

さらに、共鳴太陽フレアに関するさらに大規模な 40年間のデータの研究では、ペアが緯度で 90° 以上離れている可能性があることが判明した。

今日の共鳴太陽フレアにより、オーストラリアとインドネシア上空で短波ラジオのブラックアウトが発生した。