「アストラ製ワクチン、1回目接種後の発熱は約半数」という報道

 

(※) こういう「半数が発熱」とかいう異常なことが、すでに異常とされていないという異常。


アストラ製ワクチン、1回目接種後の発熱は約半数…血栓症1件報告

読売新聞 2021/10/02

英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの副反応について、厚生労働省研究班は、1回目の接種後に約半数の人に発熱がみられたとする中間集計をまとめた。厚労省の専門部会に1日報告した。

研究班は1回目を接種した20歳以上の男女179人のデータを分析。注射した部位の痛みは75%、頭痛は51%、37・5度以上の発熱は47%で確認された。

年代別にみると、発熱は20~30歳代で約60~80%にみられた一方、40歳代は約50%、50歳以上は約30%だった。他の症状も含め、年齢が高いほど副反応の頻度が低い傾向があった。海外の報告では、同社製の副反応は1回目の方が2回目より出やすいとされる。

また厚労省は、同社製の接種後、海外で報告が相次いだ血小板の減少を伴う血栓症が9月24日までに1件あったと報告した。死亡例はなかった。

同社製ワクチンは、8月下旬から9月末までに約5万回接種された。対象は原則40歳以上だが、米ファイザー製と米モデルナ製にアレルギー反応が出る恐れのある人なども接種が認められている。

オーストラリのビクトリア州で、全アスリートにワクチン接種を義務化

 


豪ビクトリア州、全アスリートにワクチン接種を義務化応

ロイター 2021/10/02

オーストラリアのビクトリア州は1日、感染力の高い新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大を阻止するため、全てのアスリートを含む約125万人の「就労を許可された労働者」へのワクチン接種を義務づけると発表した。

ビクトリア州が就労を許可する職種には、「プロまたは優れた実績を持つスポーツ選手、プロスポーツの安全な運営をサポートする労働者」などが含まれている。全労働者が10月15日までに1回目、11月26日までに2回目のワクチン接種を終えなければならない。

ビクトリア州にはサッカー、クリケット、ラグビーなど、数十のプロスポーツチームの本拠地があり、テニス、ゴルフ、陸上競技などという競技の拠点でもある。

オーストラリアでこれほど大規模にワクチン接種の義務化を導入したのは、ビクトリア州が初めて。同州が1日に発表した新規感染者数は1143人だった。

ベネズエラで通貨切り下げ(デノミネーション) 通貨単位を「100万分の1」に

 


ベネズエラ 通貨切り下げ、100万分の1に ハイパーインフレ対応

毎日新聞 2021/10/02

南米ベネズエラは1日、通貨単位を100万分の1に切り下げるデノミネーション(通貨呼称単位の変更)を実施した。ハイパーインフレに対応する狙いとみられる。ベネズエラでは2013年に発足した反米左派のマドゥロ政権下で経済危機が深刻化している。

通貨は「ボリバル・ソベラノ」から0を六つ減らした「ボリバル・デジタル」に切り替わった。ベネズエラ中央銀行によると、新通貨は5、10、20、50、100ボリバル紙幣と1ボリバル硬貨で構成される。

ベネズエラではチャベス前政権が08年に1000分の1、マドゥロ政権も18年に10万分の1のデノミを実施している。ただ、市場には米ドルが流通し、ロイター通信によると、ボリバルはバス運賃の支払いなどに限られているという。

デノミへの期待は低く、ベネズエラ中央大のホセ・ゲラ教授(経済学)はAP通信に対し「18年のデノミも1年半で効果がなくなり、19年にかけて激しいインフレが起きた」と述べた。

[これは習近平の経済自爆戦術か、行き着く先は巨大な北朝鮮]という記事

 


これは習近平の経済自爆戦術か、行き着く先は巨大な北朝鮮

ゲンダイ 2021/10/02

大原 浩

 

9.23は越えたが1ヵ月後は?

共産主義中国の大手不動産会社である中国恒大の債務問題がここのところ世間を騒がしている。注目されていた9月23日の利払いについて、「一部支払いをする」と伝えられたが、実際に耳をそろえて返済したわけでは無いようだ。一部の債権者と「支払い猶予の合意」がなされただけで、その他の債権者に対してはそのような話さえ無いようである。

このまま、30日間の猶予期間内に支払えなければ、正式に債務不履行(デフォルト)となる。

少し前までは、負債総額が33兆円に及ぶとされる中国恒大は「大きすぎてつぶせない」から、習近平政権は「結局最後は救済する」との見方があった。しかしながら、現在の当局の対応を見ていると、この見方はかなり楽観的であったようだ。

消息筋の話として「中国当局が地方政府に対し、中国恒大集団が経営破綻した場合に備えるよう要請した」との報道もある。これが確かであれば、習近平政権は中国恒大の救済に後ろ向きであり、同社の破綻は免れないということだ。

たぶん、習近平政権は「秩序ある破綻」を目指しているのであろうが、私の知る限り「バブルが秩序だって破綻」したことは無い。

大手金融機関や大企業が単独で破綻しても経済に波及しないことはしばしばあるが、それは「経済全体がバブルで膨れ上がっていなかった」だけにすぎない。

振り返れば、2008年のリーマンショックから13年が経過した。過去、1997年のアジア通貨危機など、おおよそ10年単位での「通貨・金融危機」を我々は何回か目撃している。そのため、私は2017年頃から、かなり警戒感を持って市場をウォッチしている。

これまでの数年間は「危機」と言えるほどの出来事は無かった。中国・武漢発のパンデミックは、社会・経済の危機であったが、金融・投資市場の反応はそれほどでもなく、バラマキで隅々までいきわたった資金で、市場が活況になったほどだ。

むしろ、社会・経済の危機が落ち着いて人々が冷静になった時が「金融市場の危機」の始まりになるかもしれない。「市場の危機」がより大きな「パンデミックの危機」で覆い隠されていたというわけである。

しかし、このバラマキによる「危機の先延ばし」がこれからやってくるであろう「本格的危機」を深刻化し、谷の底を深くすると考える。

これまで世界中で超低金利政策がとられ、それに加えてパンデミック時のバラまきを行ったことで、これ以上の「金融緩和」による経済の下支えは困難である。

9月27日公開「トヨタの半導体在庫の増加はデフレ経済の終わりを意味するか」、4月30日公開「いよいよ『大転換』の時代に突入…『インフレ』と『金利上昇』はすぐそこまで来ている!?」など多数の記事で述べてきた「インフレの脅威」が迫っている中では、むしろ金利を引き上げる必要に迫られる。

そのような状況の中で、我々が警戒しなければならないのは、「習近平政権」が「意図的に中国経済を崩壊させ、その影響を世界に及ぼそうとしている」かのように見えることである。

意図的に中国経済を崩壊させている?

信じ難いことだが、現状を見る限り、習近平政権は意図的に「中国経済崩壊」を引き起こそうとしていると思える。

中国恒大問題が、2008年のリーマンショックのように世界市場に壊滅的な打撃を与えるのか、それとも中国経済は「九死に一生」でなんとか命脈を保つのか、現時点では断定できない部分がある。

だが、たとえ中国恒大が「秩序ある破綻」を迎えても、要は「問題の先送り」が出来るに過ぎない。

3月29日公開「『金の卵を産むガチョウ』を絞め殺す習近平政権に未来は無い」など多数の記事で述べてきたように、「中国の抱える経済問題」は極めて根深いものであり、たとえ中国恒大の問題をクリアしても、次から次へと問題が噴出するからだ。

しかし、「中国経済崩壊=習近平政権崩壊」という図式は必ずしも正しい考えではないと思う。

確かに、中国恒大の問題については、習近平政権における事の重大性の認識が足りない可能性もある。リーマンショックの際も、「リーマン1社くらいつぶしても大丈夫だろう」という米政府・金融当局の甘い判断が惨劇を招いた。

だが、これまでの習近平政権の「アリババを始めとする国内民間企業へのバッシング」や「テスラをはじめとする外資系企業への嫌がらせ」などの政策を見ていると、習近平政権は「意図的に中国経済を崩壊させている」としか思えないのだ。

経済の繁栄よりも「政治闘争」

考えられる目的のひとつは、江沢民派(浙江財閥)などの徹底的な粛清である。江沢民派が鄧小平の改革・開放路線を受け継ぎ、2019年1月9日公開「客家・鄧小平の遺産を失った中国共産党の『哀しき運命』を読む」で述べたように「中国の繁栄の最大の貢献者」であることは、習近平政権にとって「不都合な真実」である。

だから、彼らが築き上げた経済的繁栄もろとも葬り去ってしまおうと考えているのではないだろうか? もちろん、それにより習近平派は返り血を浴びるどころか、跳ね返った刀で自分自身の肉まで傷が達するかもしれない。だが、彼らは「国営企業」を中心とした「国家主導の計画経済」によって共産主義中国を再び盛り立てることが可能だと考えている節がある。

非効率な国営企業(計画経済)はすでにソ連邦を崩壊させているだけではなく、毛沢東時代の中国が北朝鮮よりも貧しかった原因でもある。しかし、それでも「習近平氏の言うことを聞かない民間エクセレントカンパニーよりも、言いなりになる国営ボロ会社」の方が望ましいと考えているのであろう。

極度に中国が貧しかった大躍進・文化大革命時代の毛沢東の権力は絶大であったし、同様に世界の最貧国の一つである北朝鮮は、金一族が3代にわたって絶対権力をふるい、自分たちだけが喜び組を侍らせぜいたくの限りを尽くしている。

毛沢東回帰を明確に宣言している習近平氏が「国民を貧しくしても、自らの権力を拡大する」路線を突き進むのはある意味当然だ。

中国がすでに世界に組み込まれている

そのような「習近平の中国」がかつての毛沢東「冷戦」時代のように竹のカーテンを引いてくれれば、日本は一安心である。実際、毛沢東時代の中国はそのような状態であり、日本に大した害は及ぼさなかった。

毛沢東時代の中国は、1971年のキッシンジャーの中国訪問、72年のニクソン大統領の訪中を経て、79年のカーター大統領の時に国交がようやく正常化されている。貿易どころか、米国との国交さえなかったのであるから、日本を含む世界経済に与える影響はほぼゼロと言ってよかったのだ。

1978年末頃から改革・解放が始まり、2001年のWTO加盟によって中国経済が世界に組み込まれることになった。これは、毛沢東時代と異なった極めて、日本や世界にとっての深刻な事態である。

CPTPP加盟申請の本当の意図は?

そして、突如共産主義中国からCTPTP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定、いわゆるTPP11)への加盟申請が提出された。もちろん、共産主義中国は、加盟条件など殆ど満たしていないから笑止千万なパフォーマンスとも言える。あるいは9月22日夜に加盟申請を発表した台湾の動きを察知した先制攻撃かもしれない。

だが、思い返すべきは、2001年に中国がWTOに加盟したときもきちんと条件を満たしていたわけではなく「将来条件を満たすという約束」によって加盟が認められたということだ。その後20年たつがこの約束は完全に反故にされていると言ってよい。

この悪しき先例と、中国がお得意様であるマレーシアが加盟を支持し、シンガポールも歓迎の意思を表明したことには要警戒だ。さらには、ベトナムも加盟支持の立場のようだ。

このCPTPP加盟問題については、「習近平が目指すのは朝貢貿易か? 中国TPP加盟という暴挙を認めるな」を参照いただきたいが、自らが加盟することよりも、中華民国(台湾)の加盟を阻止し、CPTTPでの先進国の自由貿易の発展を(政治闘争を持ち込むことによって)阻害することが本来の目的と考えられる。

共産主義中国自身が加盟しなくても、マレーシア、シンガポール、さらにはベトナムなどを通じてCPTTPを操ることができると習近平政権は考えているのであろう。

繰り返すが、彼らは加盟し貿易の発展によって豊かになろうと考えているのではない。世界の中で中国だけが貧しければ、習近平政権の基盤が揺らぐが、世界全体が貧しければ習近平政権は安泰だ。だから、TPPに加盟して「世界経済を中国と一緒に奈落の底に落とす」のが目的だと考える。中国恒大をはじめとする中国の国内経済政策も、その発想の延長上で行われていると考えてよいだろう。

世界銀行よ! お前もか!?

世界銀行が9月16日、毎年公表していた「ビジネス環境ランキング」で中国の順位が不正に引き上げられるなどの操作があったと発表した。

その当時、世銀の最高経営責任者だったクリスタリナ・ゲオルギエバ国際通貨基金(IMF)専務理事も関与したとされている。しかし、これはあくまで氷山の一角だと考えられる。

例えば、中国に恭順の意を示すように見える韓国の潘基文氏が事務総長を務めた国連。そして武漢研究所かもしれないウイルス発生源特定を妨害したと言われるWHOのテドロス氏。さらには、まともな証拠もなく「南京大虐殺」を世界記憶遺産に登録したユネスコなど、多くの国際機関に共産主義中国の影響が及んでいると考えられる。

さらに、2001年に加盟したときの「約束」を事実上反故にしたままでWTOに居座ることができるのも、共産主義中国の影響の大きさを物語る。

このような国際機関への強大な影響力を駆使し、「自爆覚悟」のテロ攻撃で、「世界経済を破綻させ、その混乱に乗じて共産主義中国が覇権を握る」のが目的であるとしたら、これほど恐ろしいことはない。

中国が「巨大な北朝鮮」となり、「核ミサイル」ならぬ「(経済)破綻ミサイル」で世界を脅迫するということだ。

バイデンのアメリカでは勝てないかも

このような習近平氏に対して、「バイデンのアメリカ」は、一族の汚職・選挙不正疑惑に始まって、8月21日公開「サイゴン陥落のデジャブ『アフガン大返し』でバイデン3日天下?」で述べた大失態を演じた。

さらには、米軍トップであるマーク・ミリー統合参謀本部議長が、「大統領に内緒で」中国の李作成参謀長(中国共産党中央軍事委員会連合参謀部)に2度の極秘通話で、「米国は中国を攻撃しないと約束」していたことが明らかになり、全米が騒然となっている。しかしながら、ジョー・バイデン氏はミリー氏に対して、「絶大な信頼」を寄せていると「寝言」を述べている。

米政府が極秘裏に個人のインターネット利用や通話の記録を収集していた問題を暴露した、米国国家安全保障局 (NSA) および中央情報局 (CIA) の元局員であるエドワード・スノーデン氏は、国家反逆罪に問われる可能性があるが、彼が暴露した米政府の行為そのものにも問題があったのは否定できない。

しかしミリー氏の場合は、暴露された内容が真実であれば、「上官である米国大統領の意図に逆らって、密かに敵国と通じていた」のであるから、当然反逆罪となる。辞任程度で済む問題ではない。

このような、大混乱の「バイデンのアメリカ」の足もとを見るように、「(経済)破綻ミサイル攻撃」を習近平氏が仕掛けてくると考えるのは、杞憂なのだろうか?

[米メイン州で何が?…ワクチン接種率が高いのに、新型コロナ患者が「急増」]という報道

 


 

米メイン州で何が?…ワクチン接種率が高いのに、新型コロナ患者が「急増」

wowkorea.jp 2021/10/01

米国では、新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種率が低い地域で未接種者たちを中心に感染者と死者が発生しているが、ワクチン接種率の高い一部の州でも感染者が続出していることから、疑問があがっている。

30日、米ウォールストリートジャーナル(WSJ)によると、全米50州でワクチン接種率4位であるメイン州で、新型コロナの入院患者と死者数が最近、連日記録を更新している。

WSJは「メイン州の患者の多くがワクチン未接種者と判明されているが、感染力の強いデルタ変異株がワクチン接種率の高い地域の未接種者グループを見つけ出し攻撃している」と注目した。

現在、米国の平均接種率は56.2%にとどまっているが、メイン州の接種率は68.99%で平均をかなり超えている。

それにもかかわらず、メイン州で最近新型コロナの感染が拡散している理由として「デルタ株の高い感染力」と「マスク着用の義務化解除などで緩んだ市民意識」があげられている。

メイン州では、ことし7月には人口呼吸器を必要とする患者は1病院あたり4人ほどであったが、現在は40余人以上に達している。これは、10倍以上急増したことになる。1週間における一日の平均新規感染者数は7月が20人ほどであったが、現在は520人に増加している。

末井昭「老化研究の最前線。誰も死なない世界は穏やかな地獄か」

 


末井昭「老化研究の最前線。誰も死なない世界は穏やかな地獄か」

婦人公論 2021/09/30

◆「亡くなった」と言っていいのかどうか

前にも書いたように、ぼくが聖書に興味を持つようになったのは、聖書研究会「イエスの方舟」のリーダー千石剛賢さんの聖書解釈に惹き込まれたからです。

その千石さんは2001年に亡くなったのですが、果たして「亡くなった」と言っていいのかどうか迷うところです。というのは、千石さんは亡くなる1年ほど前から、集会の時に「人間は死なない」とよく話していたからです。人間の体は病気したり老化したりすることが当たり前のように思われていますが、次々と肉体の上に不都合なことが起きるのは、人間が「原罪」のために死ぬことの表れだと言うのです。

〈もしイエスを死者の中からよみがえらせた方の御霊が、あなたがたのうちに住んでおられるなら、キリスト・イエスを死者の中からよみがえらせた方は、あなたがたのうちに住んでおられる御霊によって、あなたがたの死ぬべきからだをも生かしてくださるのです〉

(ローマ 8-11)

この聖句の「あなたがたの死ぬべきからだをも生かしてくださる」というところは、病気や老化といった肉体的に不都合な状態が消えるということです。ただし、「イエスを死者の中からよみがえらせた方の御霊が、あなたがたのうちに住んでおられるなら」という条件つきです。それはつまり、罪がない人ということです。

罪がない人の代表はイエス・キリストです。「イエスの方舟」では、イエスを生活すること(キリストの考えを自分の存在において、また生活の場で行為していくこと)によって、罪から解放されることを目指していました。

実際、「イエスの方舟」の人たちは、あまり年を取りませんでした。もう20年以上も行っていないので確認はしていませんが、ぼくが集会に参加していた頃、4年ほど「イエスの方舟」に行くことを中断したことがありましたが、それこそ時間が止まっているかのように、みなさん4年前と全く変わらない感じだったのです。千石さんは、10歳年を取っても、見た目は3歳ぐらいしか年を取ってないように見えると言っています。

◆死ぬことは隣の部屋に行くようなもの?

しかし、このような現象的なことはたいしたことではなく、もっと大変なことが起こると千石さんは言うのです。罪のために生命が有限化されてしまった人間のあり方から解放されて、無限生命の状態に移されるのだと。人間はある時がきたら死ぬものだと誰もが思い込んでいるのだけど、それは思い込んでいるだけで、人間の本当のあり方とは違う。「いのち」は本来無限のものなのに、罪のために有限化されてしまった。その状態から、元の無限状態に変わると言うのです。死なないことが本当なのだと。

イエスを生活していると、肉体を持っている間に無限生命を自分の実感として受け取らされる、自分は死なないんだと本当に得心できるようになるということですが、そんなことを言いふらしていたら、「ほんまに頭ヘンなのとちゃうか」と人から言われると千石さんは言います。確かに常識から考えたらあり得ないことですからヘンに思われて当然です。

千石さんの聖書解釈は常識とは真逆です(真逆にならざるを得ないといったほうがいいのかもしれません)。ぼくは常識人だけど、その常識から解放されたいという気持ちがあるから、千石さんに惹かれたのかもしれません。

こんなことを書いているぼくも、人間はある時がきたら死ぬものだと思っていたので、千石さんの話を聞いてびっくりしたのでした。どんな人にも寿命があって、寿命がきたら死んでしまうというのはごくごく普通の考えで、どんなに成功した人でも、成功できなかった人でも、同じように死ぬ時はやってくるのです。「人間、どうせいつかは死んでしまう」ということが、生きて行く上での憂うつの根源ではないかと思っていたのでした。

しかし、イエスを生活するということはなかなか難しいことです。当然、ぼくは罪の中にいるわけですから、人間は死なないということを実感として感じられません。だから理屈として考えることしかできないのです。

千石さんは、「死ぬことは隣の部屋に行くようなものです」と話したことがあります。その言葉を聞いたのは1回だけでしたが、その意味も聞いておけばよかったと後悔しています。

ヒントはその言葉だけなのですが、その言葉から想像すると、まず霊のようなものがあり、その霊が肉体に宿り、肉体が消滅しても肉体から離れた霊は存在しているということではないかと思うのです。あのイエスがそうであったように。

もしそうだとすれば、肉体という厄介なものから抜け出て、自由に何処へでも飛んで行けて、受信できる感性を持っている人とコンタクトもできると考えれば、死んでも悪くないなと思えるのです。それが実感でなくて、想像でしかないのが残念ですけど。

◆ハラリ氏の著書『ホモ・デウス』と不老不死

ユヴァル・ノア・ハラリ氏の著書『ホモ・デウス』(柴田裕之・訳 河出書房新社)を読んでいたら、気になる箇所がありました。不老不死に関係する箇所です。

驚きました。不老不死が実際にビジネスとして動き出しているのです。どのくらい先にそれが実現するのかというと、カーツワイルとデグレイは、2050年には、死を10年単位で先延ばしして行くことで不死に成功する可能性があると主張しているそうです。10年ごとに医療機関に行き、修復治療を受け、疾患を治してもらうだけでなく、劣化した組織を再生し、手や目や脳をアップグレードしてもらうことができるようになるというのです。

ぼくは2050年まで生きることはまずないと思いますが、あと30年後といえば、現在50~60歳の人ならば可能かもしれません。健康な体と豊富な資金力があればの話ですが。

◆老化の「典型的特徴」が組み合わさった結果?

『ホモ・デウス』から2年後に出版された、不老不死について書かれているデビッド・A・シンクレア氏の著書『LIFESPAN 老いなき世界』(梶山あゆみ・訳 東洋経済新報社)を読んでみました。シンクレア氏は、ハーバード大学医学大学院の遺伝学の教授で、老化を遅らせる遺伝子や低分子の研究で世界的に注目されています。本の中に多くの科学者の名前が出てくるところを見ると、ハラリ氏が「まだ少数派」と書いた頃より、この分野で活躍する研究者はかなり増えているのではないかと思います。

シンクレア氏は、〈100歳まで生きることを考えるとき、今なお「滅相もない」と思わざるを得ない。人生最後の数十年間がどういうものかを目の当たりにしてきたからであり、それがお世辞にも心惹かれるとはいえないケースが大半だからだ。人工呼吸器と種々雑多な薬。股関節骨折とおむつ。化学療法に放射線。手術に次ぐ手術に次ぐ手術。そして医療費。そう、忌忌しい医療費だ〉と、まさに忌忌しく書いて、〈私が思うに、健康な状態なしに生だけを引き延ばそうとするのは、断じて許しがたい罪である。この点は重要だ。寿命を延ばせても、同じくらい健康寿命を長くできないのなら意味がない。前者を目指すのなら、後者も実現するのが私たちの道義的な責務である〉と、おそらく延命治療を想定して「罪である」とまで書いています。

これまで、老化の研究をする大勢の聡明な研究者がいくら頑張っても、老化の原因を突き止められなかったのは、もともとそんなものは存在しなかったからで、老化も、老化に伴う病気も、老化の「典型的特徴」が組み合わさった結果だという結論に今は達しているようです。老化の特徴は以下の通りです。

DNAの損傷によってゲノムが不安定になる。
染色体の末端を保護するテロメア(特徴的な反復配列をもつDNAとタンパク質からなる複合体)が短くなる。
遺伝子スイッチのオンオフを調節するエピゲノムが変化する。
タンパク質の正常な働き(これを恒常性という)が失われる。
代謝の変化によって、栄養状態の感知メカニズムがうまく調節できなくなる。
ミトコンドリアの機能が衰える。
ゾンビのような老化細胞が蓄積して健康な細胞に炎症を起こす。
幹細胞が使い尽くされる。
細胞間情報伝達が異常をきたして炎症性分子がつくられる。

 

◆一切お金がかからない老化防止の方法

これらの問題を対処すれば、老化を遅らせることができ、病気も未然に防ぐことができるのです。それぞれの項目については、本の中で詳しく説明されています。

今はまだ「老化の生物学的仕組み」を解明するための研究には、アメリカの医学研究予算全体の1%も振り向けられていないそうです。シンクレア氏はこう言っています。〈健康寿命を延ばす研究分野の革新を加速し、薬品やテクノロジーの発見につなげるには、いくつか方策がある。しかし、一番手間がなくて簡単なのは、老化を病気と位置づけることだ。それ以外は何も変えなくていい。そうすれば老化の研究者も、ほかの個別の病気に取り組む世界中の研究者と対等に競えるようになる。どの研究活動に助成金を出すかが決まる際にも、提案書の内容が科学的に見て価値あるものかどうかが基準にされるようになる〉

すでに老化防止の薬品やサプリメントが発売されていますが、かなり高価なものが多いようです。そこで、一切お金がかからない老化防止の方法も、シンクレア氏は教えてくれます。

・野菜や豆類や全粒の穀物を多く摂理し、肉や乳製品や砂糖を控える。
・動物性タンパク質より植物性タンパク質を摂る。
・食事の量、回数を減らす。
・間欠的断食(食事を抜く期間を周期的に差し込む)。
・医師が一般に推奨するカロリーの75%程度に抑える。
・頻繁に運動をする。
・寒さに身をさらす。頻繁にサウナに入る。
・タバコはやめる。

どれもこれも健康本に出てくるような方法ですが、老化のメカニズムを知り尽くした科学者が細胞レベルでこの方法がいいと提唱すると、健康寿命維持のためにやってみようかなという気になります。

◆不死を達成した人は「史上最も不安な人々」

それにしても、自分の体が死なないことになったら、それもまた悲惨なことになり得るのかもしれません。ハラリ氏は『ホモ・デウス』で、不死を達成した人は「史上最も不安な人々となる」と書いています。なぜなら、永久に生きられるとしても、肝心の命がなくなったらそれまでなので、海で泳いだり、車が通る道を渡ったり、登山をしたり、多少とも命の危険があることはできなくなるのです。〈無限の人生をそんなことに賭けるのは馬鹿げている〉ということです。

いつか自分がこの世からいなくなってしまうと思うから、人生が充実することがあると思います。生きてるうちに何かを世に残そうと頑張っている人もいます。たとえが悪いかもしれませんが、(ぼくの場合でいうと)締め切りがあるからこそ原稿が書けるということです。生きている時間が極端に短い宿命にある人もいます。それでも必死に頑張っている人を見ると、感動と勇気をもらうことがあります。「ボーッと生きてんじゃねえよ!」と言われているような気持ちになることもあります。

もし、それほどお金がかからなくて不死を得ることができ、多くの人たちが死ななくなったとしたら、その人たちは何を考えて生きて行くのでしょうか。そういう人たちが集まっている公園があるとしたら、そこは穏やかな地獄のような気がします。

神はあえて人間に「死」を与えたのかもしれません。肉体が滅んだあと、霊として残るのかどうかはわかりませんけど。

韓国で20代の女性ふたりがプリオン病「クロイツフェルト・ヤコブ病」の疑い

(※) 参考記事 「mRNAコロナワクチンとプリオン病に関する論文


20代女性2人、「人間BSE」変異種CJD感染疑い患者として登録…防疫当局が調査=韓国

中央日報 2021/09/30

高齢層患者の間で主に発病する希少退行性脳疾患「クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)」。韓国で、20代女性2人が同疾患への疑いがあるとする判断が医療陣から出された。防疫当局は「人間BSE(牛海綿状脳症)」と呼ばれる変異種CJDである可能性を調査している。

30日、韓国メディアJTBCの報道によると、最近20代女性2人がクロイツフェルト・ヤコブ病への感染が疑われる患者に登録された。今年5月、仁川のある総合病院で診療を受けた20代女性が家族を識別できなくなり、突然どもりがちになる症状を見せた。医療陣はこの女性をCJD患者として臨床診断した。

京畿道北部に住むもう一人の20代女性も今月CJD感染が疑われる患者に登録された。管轄保健所によると、この女性も激しい痴呆症状を示している。疾病管理庁は2人に対して疫学調査官を派遣し、1次調査を終えた。

CJDは痴呆のような退行性脳疾患だが進行が非常に速いのが特徴だ。脳に変形タンパク質が作られた後、スポンジのように穴ができる。主に60代以上から発病すると言われているが、最近では「人間BSE」と呼ばれる変異種CJDが20代の間で頻繁に見つかるようになった。約220件の変異種CJDのほとんどが20代だった

韓国内ではまだ20代がCJDであると公式に診断された事例はまだない。疾病庁は「CJDはもちろん変異種の可能性に対しても調査している」と明らかにした。疾病庁は早ければ今週中にも専門家で構成された事例判定委員会を通じて2人の症状を検討することにした。