[子どもたちの集団免疫が低下]という報道ですが…

 

(※) この医師の方の発言の以下の部分は矛盾しているような。

> 自然免疫がしっかり働くためには、普段から訓練されている必要があり、子どもは次々にいろんな感染症にかかることで、自然免疫への訓練が行われています。しかしコロナ禍で過度な感染対策をするようになってから、子どもたちの間で、毎年、流行っていた感染症が見られなくなりました

> 地域や子どもが通っている保育園や幼稚園などで流行り始めたら、赤ちゃんが触るものや口に入れるおもちゃなどはアルコール消毒をするといいでしょう。また予防には手洗いも有効なので、ママやパパ、上の子が外から帰ってきたり、赤ちゃんと触れ合うときは、ハンドソープで手を洗う習慣をつけましょう

これじゃ、いつまで経っても免疫つかないままなのでは。

とはいえ、子どもたちの免疫が極端に低下した根本的な原因は、以下の記事などに書かれていることで間違いないと思われます。

[記事] 世界中に広がる子どもの免疫消失 : オーストラリアでもコロナ、インフルエンザ、RSウイルスの3種のウイルスに「重複感染」して入院する赤ちゃんが急増
In Deep 2022年7月2日


子どもたちの集団免疫が低下。RSウイルス、手足口病、胃腸炎…今夏は例年以上に重症化に注意を【小児科医】

たまひよ ON LINE 2022/08/04

コロナ禍になり、子どもたちの感染症の状況が変わってきています。新型コロナの流行前は、夏になると毎年のように、手足口病やヘルパンギーナなどが流行っていたのですが、昨年は、大きな流行が見られませんでした。

中には「病気にかかりにくくなってよかった」と思うママやパパもいるかもしれませんが、長崎大学大学院 小児科学教授 森内浩幸先生は「今の状況は、子どもたちにとって注意が必要」と言います。

RSウイルスが地域的に流行。重症化しやすい低月齢の子は、とくに注意!

森内先生は、2022年6月に開かれた第69回 日本小児保健協会学術集会の中で「コロナ禍で、子どもたちが自然免疫の訓練不足に陥る恐れがある」と発表しています。これは具体的には、どのようなことでしょうか。

「ウイルスや菌の攻撃から私たちの体を守る免疫という防御システムには、2つの種類があります。1つは生まれた後で学習して獲得する「獲得免疫」、そしてもう1つは生まれつき持っている「自然免疫」です。

子どもは、いろいろなウイルスや菌に感染することやワクチン接種で獲得免疫を身につけ、そのウイルスや菌による病気にかかりにくくなったり、万一、病気になっても重症化を防いだりします。

一方、自然免疫は、初めてのウイルスや菌に対しても作用して、重症化を防いでくれます。子どもにとってはどのウイルスも新型ウイルスですから、自然免疫のしくみはとっても重要です。

自然免疫がしっかり働くためには、普段から訓練されている必要があり、子どもは次々にいろんな感染症にかかることで、自然免疫への訓練が行われています。

しかしコロナ禍で過度な感染対策をするようになってから、子どもたちの間で、毎年、流行っていた感染症が見られなくなりました。

そこで心配なのが、免疫のない子どもたちが増えていることです。獲得免疫のない子どもたちが大多数を占める環境に、いったん病原体が入り込んでしまうと爆発的な感染拡大を引き起こしてしまいます。そして自然免疫の訓練ができていない子どもたちが感染症にかかると、重症化のリスクも上がります」(森内先生)

森内先生は、2021年に子どもたちの間で大流行したRSウイルス感染症もその1つと言います。

「RSウイルス感染症は、本来は秋・冬に流行りますが、最近は季節性がなくなっています。

昨年は、春から夏にかけてRSウイルス感染症の大きな流行が全国的に見られましたが、今年(2022年7月現在)も愛知県、大阪府などで地域的な流行が見られています。

RSウイルス感染症の主な症状は、発熱、鼻水、せき、ゼーゼーするなどの風邪症状ですが、新生児期でも感染することがあります。低月齢の子が感染すると細気管支炎や肺炎を併発するなど重症化しやすいので、とくに注意が必要です。

RSウイルス感染症には、ワクチンも特効薬もありません。接触感染や飛沫感染でうつることが多いので、地域や子どもが通っている保育園や幼稚園などで流行り始めたら、赤ちゃんが触るものや口に入れるおもちゃなどはアルコール消毒をするといいでしょう。

また予防には手洗いも有効なので、ママやパパ、上の子が外から帰ってきたり、赤ちゃんと触れ合うときは、ハンドソープで手を洗う習慣をつけましょう」(森内先生)

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