[秋サケが記録的な不漁 漁業者も鮮魚店も頭を悩ます 宮城・南三陸町]という報道

 


秋サケが記録的な不漁 漁業者も鮮魚店も頭を悩ます 宮城・南三陸町

KHB 2021/11/24

シーズンを迎えている秋サケについてです。2021年は、記録的な不漁だった前の年を更に大幅に下回る深刻な状況となっています。

宮城県内有数のサケ漁の拠点、南三陸町の志津川港です。この日の水揚げは163キロと、例年の1割ほどに留まりました。

県によりますと、県全体のサケの水揚げ量は、ピークの2008年には約1万トンでしたが、ここ数年は減少傾向で2020年は457トンと平成以降で最低となりました。

更に2021年は、11月10日現在で57トンと、前の年の同じ時期のわずか8分の1と、一層深刻な状況になっています。

竜神丸後藤長弥船頭「初めてじゃないかね、こんなに少ないのは。宮城県、岩手県にしたら幻の魚になっていくんじゃないかなと」

県によりますと、海水温の上昇などが原因とみられますが、詳しいことは分かっていないということです。

この記録的な不漁に、鮮魚店も頭を悩ませています。例年ならこの時期、秋サケを主力商品として、イクラを使った丼物や加工品を提供しています。

山内鮮魚店山内正文社長「価格はもうべらぼうな相場だからね。こんなに少なくなっちゃうと希少価値が高くなっちゃってね」

2021年の浜値は、不漁になる前の3年前と比べサケは3倍以上、イクラは4倍ほど。この価格の高騰に買い物客は。

買い物客「(サケ1尾)1万円超えはちょっと手が出ないです。高級魚になっちゃったね」

山内鮮魚店山内正文社長「水産物が全部だめなんですよね。イカもだめ、サンマもダメそしてサケもダメと、タコも若干高いですからね。水産関係を取り巻く環境は非常に厳しいんですけども、コロナも含めてなんとか乗り切って頑張っていきたいなと思っています」