国内エチレン減産広がる 水島・京葉も稼働調整
日本経済新聞 2026/03/13

三菱ケミカルと旭化成が合弁で運営する岡山県・水島コンビナートのナフサ分解炉は11日から稼働率を引き下げた
ホルムズ海峡の事実上の封鎖を受け、国内でエチレン減産の動きが広がっている。
三菱ケミカルと旭化成が合弁で運営する岡山県のナフサ分解炉(エチレン設備)は11日から稼働率を引き下げた。
コスモエネルギーホールディングス子会社の丸善石油化学と住友化学の共同出資会社の千葉県の設備は定期修理後の再稼働を延期する可能性があると明かした。中東産ナフサの調達リスクが高まっており、各社は非中東品など代替調達の確保を急ぐ。
三菱ケミカルと旭化成の折半出資会社である三菱ケミカル旭化成エチレン(AMEC)は、岡山県・水島コンビナートのエチレン設備で安全操業を維持するレベルの稼働に下げた。
国内ではすでに、三菱ケミカルが茨城県のエチレン設備で6日から、三井化学も千葉県と大阪府の計2基で今週から低稼働体制に移行している。
丸善石油化学と住友化学の出資会社京葉エチレンが千葉県で操業する設備は1月下旬から大型定期修理に入り停止している。
当初、3月下旬に定修を終え稼働を再開する予定だったが、3月末から4月初旬に再稼働時期を延期し、立ち上げ後も負荷を下げて低稼働で運転する可能性がある。
各社は非中東品などでナフサの確保に動いている。しかし、韓国や東南アジア勢も同様に原料ナフサで中東品の占める割合が大きいため、アジア全域で非中東品ナフサの需要は強まっている。
輸入ナフサ価格は上昇基調にあり、調達難易度は一段と高まっている。
誘導品では、現時点で大きな生産影響は出ていないものの、在庫の見極めや原料調達に関する情報収集に追われている。エチレン設備の低稼働が長期化すれば誘導品にもその流れが広がり、幅広い製造業サプライチェーンに影響が出る可能性がある。