胎児の脳活動は「成長と共に複雑さが低下する」ことが判明

記事にある以下の、

> 脳が成熟するにつれて無秩序からより秩序だった接続パターンに移行し、より複雑な種類の情報を処理できるようになることを示唆…

ということからは、胎内の若い胎児の脳処理は「カオス」であり、成長と共に脳活動に「秩序が芽生える」ということでしょうかね。論文はこちらです。


脳活動の複雑さは胎児の成熟とともに低下し、出生後も低下し続けることが判明

medicalxpress.com 2024/03/05

Complexity of brain activity found to decrease with fetal maturation and to continue decline after birth

テュービンゲン大学(ドイツ)の神経内科医と生物技術者のチームは、インペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)の同僚たちと協力し、脳の複雑さは胎児の成熟中に減少し、出生後も複雑さの低下が継続することを報告した。

Nature Mental Health 誌に掲載された論文の中で、研究グループは、脳磁気記録法 (MEG) と呼ばれる比較的新しいタイプの技術を使用して胎児の脳磁気信号を記録した方法と、その結果から何を学んだかを説明している。

これまでの研究では、自閉症や統合失調症などの多くの脳障害は子宮の中で始まることが示唆されており、早期の介入がそのような障害の発症を防ぐ可能性があることが研究結果から示唆されている。そのため、医学研究者たちは、子宮内での脳の発達を研究する方法を探してきた。

これにより、母親や胎児に損傷を与えることなく、研究者が胎児の脳磁気信号を記録できる赤色光ベースの MEG などの新技術の開発につながった。この研究では、研究チームはこの新しい技術を使用して、脳の発達を研究する一般的な手段として信号の複雑さを研究した。

研究者たちは数人の妊婦を募集し、MEG を使用して 35週目から出産までの胎児の脳磁気信号を記録した。産まれてからもそれが繰り返された。

各テストでは、胎児が聞こえる方法で聴覚信号を再生し、信号に対する反応を記録することが含まれていました。複雑さを測定するために、信号のパターンを再生し、その後それを中断して、胎児または新生児に突然の変化に反応する機会を与えた。

その中で、研究者たちは、胎児が成熟するにつれて脳活動の複雑さが減少し、出生直前に最小の複雑さに達するという証拠を発見した。彼らはまた、出生後も複雑性の低下が継続することを見出した。

そして、性差があること、つまり男性の胎児/乳児は女性よりも早く複雑性が減少する傾向があることも発見した。

研究者たちはその結果に驚いたが、さらに検討した結果、脳が成熟するにつれて無秩序からより秩序だった接続パターンに移行し、より複雑な種類の情報を処理できるようになることを示唆しているため、これらの結果は理にかなっていることがわかった。