世界第二位の砂糖輸出国のインドが「砂糖の輸出禁止」を検討

 


インド、砂糖輸出禁止の可能性 – ロイター

RT 2023/08/25

India may ban sugar exports – Reuters

インドは暑さと雨不足の影響でサトウキビの収量が減少したことを受け、7年ぶりに砂糖の輸出禁止を検討しているとロイター通信が 8月23日、政府関係者の話として報じた。

国際砂糖機関によると、インドはブラジルに次ぐ世界第2位の砂糖輸出国であり、砂糖製品の最大の消費者および生産者でもある。しかし、今シーズンの輸出量は610万トンにとどまっている。2021- 22年シーズンの輸出量は過去最高の 1110万トンだった。

政府関係者はロイターに対し、「過去2年間、製糖所に大量の砂糖の輸出を許可してきた」とし、 「しかし国内での十分な供給と安定した価格も確保しなければならない」と付け加えた。

インドのサトウキビ栽培地区では今年の降雨量が平均の半分だったため、インドの砂糖生産量は2023~24年のシーズンに3.3%減って3,170万トンになる可能性があると同紙は伝えた。

「食料インフレが懸念されている。最近の砂糖価格の上昇により、輸出の可能性はなくなった」と別の政府関係者は語った。

公式データによると、インドの小売インフレ率は7月に15カ月ぶりの高水準となる7.44%に上昇した一方、食品インフレ率は11.5%に上昇し、ここ3年以上で最高の数字となった。

一方、国内の供給問題の解決を目的とした砂糖の輸出停止の可能性は、世界的な影響を与える可能性がある。

この禁止により、すでに同商品が数年ぶりの高値近くで取引されているニューヨークとロンドンの取引所の基準価格が上昇する可能性がある。これにより世界の食品市場のインフレが高まる可能性があると同誌は指摘した。

これは、農作物に広範な被害をもたらしたモンスーンの大雨を受けて価格が1カ月で3%高騰したことを受け、インド政府が7月下旬に非バスマティ白米の輸出を停止したことを受けてのことだ。