米国の年間債務コストが 100兆円を超える。ソブリンリスクも過去最大に

 

アメリカの債務コストの推移 (2023年1月末まで)

zerohedge.com


米国の年間債務コストが8,000億ドルを超える

Zero Hedge 2023/04/17

US Annualized Debt Costs Exceed $800 Billion

ブルームバーグのマクロストラテジストであるマーク・カドモア氏による。

米国の利回りには、債務上限に関する議論から継続的に上向きの圧力がかかっている。

ケビン・マッカーシー下院議長が提案していると報告されているように、今年 1年間の延長が達成されたとしても、それは大統領選挙の年にはるかに大きな問題を生み出すだけだ。

誰もが 2011年(米国債ショック)を債務上限ストレスのプレイブックとして挙げているが、これらの困難な交渉が最も近い前例かもしれないが、 2023年のエピソードは市場にとってはるかに悪いものになる可能性がある。

2011年の背景は、誰もが債務上限を純粋に技術的な問題と見なしていたことだった。

当時の米国政府の債務は GDPの 100%未満であり、利回りは低かった。負債を返済するための推定年間支払い額は、年間 4,500億ドル未満 (約 60兆円)だった。多いように聞こえるかもしれないが、4年前に比べてはるかに少額だったので、誰も心配していなかった。

今は非常に状況が異なる。米国の債務は GDPの 120%を超えており、さらに重要なことは、1月末の時点で、その債務を返済するための推定年間支払額が 7,730億ドル (約 100兆円)に増加したことだ。

さらに心配なのは、利回りから、それがほぼ放物線のような速度で上昇しているという点だ。

[ゼロヘッジより: これは、以下のような、米国のソブリン債務を保証するコストが爆発的に過去最高に達した理由を説明するのに役立つかもしれない]

ほとんどの場合、これは他の取引要因によって完全に支配されている国債にとっての問題だが、将来的にはランダムな利回りの急上昇につながるだろう。

3月末時点で、米国の債務返済にかかる推定年間費用は 8,000億ドル (約 107兆円)を超えており、これは過去のどの時期よりも 40%以上高くなっている。

1つの大きな注意点としては、上記のチャートは 1月末までのものであるということだ。それ以来、米国の利回りは曲線全体で 20bps 以上上昇している

コストは依然としてほぼ放物線状に上昇しているため、今年後半に 1兆ドル (約 134兆円)に達する可能性が高い。