「米国の商業用不動産の事態は 2008年と同じくらいに悪化する」:米不動産投資会社CEO

 


「醜いものになるだろう」:商業用不動産の予測は悲惨なものになる

ZeroHedge 2023/04/18

“It’s Going To Be Ugly”: Commercial Real Estate Predictions Turn Dire

過去数か月にわたり、米国の商業用不動産に関する一連の否定的な見出しが次第に増えており、予測はますます悲惨なものになってきている。

ある不動産投資会社の CEOによると、事態は 2008年の金融危機のときと同じ程度に悪化する可能性がある。

不動産投資会社キャロルのパトリック・キャロル最高経営責任者(CEO)は、CNBC とのインタビューで、「私たちが置かれている状況では、物事は底を打たなければなりません。残念ながら、まだ底を打っていません」と述べた。

集合住宅などの一部のカテゴリーはそのまま残る可能性があるが、オフィスやホテルなどのカテゴリーは「破壊」される可能性がある。

「醜いものになるでしょう。少なくとも 2008年、2009年と同じくらいに悪くなるでしょう」と彼は警告した。

主要な問題の 1つは、銀行が保有する商業用不動産ローンの借り換えが、今後数年間でさらに厳しい状況で必要になることだ。商業用不動産ローンの未払い残高の約 80%は中小銀行が保有しているためだ。

キャロル氏は、「売り手は自分の資産がどれだけ価値を失ったかを認識しておらず、十分な痛みを感じていないため、まだ自分の資産を手放すつもりはありません。彼らはこれから痛みを感じ始めます。これらの貸し手は失敗しています」と語った。

彼は、1.5兆ドル (約 200兆円)の商業用不動産債務が今後 3年間で満期を迎え、借り換えまたは再交渉が必要になると指摘した。

また、シリコンバレー銀行やその他の小規模銀行の破綻が圧力を感じているため、多くの銀行は、商業用不動産市場が慣れ親しんでいるよりもはるかに高い金利をつけ、また、融資を行う傾向が低下するだろう。