日本の鳥インフルエンザ発生件数が過去最多に。今シーズンの殺処分数は近く過去最多を更新する見込み

 

(※) 今シーズンの殺処分数は、12月29日の報道の時点で、730万羽でしたが、今回ご紹介する 1月3日の報道では、775万羽となっていまして、5日間で 45万羽増加し、1日に約 10万羽の鳥が殺処分されている計算になります。日本の1シーズンでの過去最大の殺処分数は、987万羽です。

鳥インフルエンザのシーズンはこれからですので、早ければ、今月下旬にも過去最多を更新すると見られます。

殺処分というのはつくづく愚かな行為ですが、いつになれば、その行為の無意味さに気づくのか。殺処分での対応が、感染拡大にまったく意味がない理由については、2年前の記事ですが、以下などに書いています。

[記事] 世界的単位で見れば「意味がない鳥インフルエンザでの殺処分」。しかし、世界の鳥インフルエンザでの殺処分数はすでに数百万羽規模に
地球の記録 2020年12月9日


福岡、千葉で鳥インフル 過去最多、エミューも

時事 2023/01/03

福岡県は3日、古賀市のエミュー農場で致死率の高い高病原性鳥インフルエンザが発生したと発表した。千葉県でも同日、感染が判明。

今季はこれで23道県54例目となり、2020~21年シーズンの52例を上回って過去最多となった。殺処分数は約775万羽になるという。

農林水産省によると、福岡県古賀市の農場から2日、死んだエミューの数が増加していると家畜保健衛生所に通報があり、簡易検査をしたところ陽性が判明。その後の遺伝子検査で感染を確認した。

また、千葉県でも旭市の採卵鶏農場から通報があり、3日に高病原性鳥インフルを確認した。福岡で約400羽、千葉で約9600羽、計約1万羽を殺処分する。

今季、福岡で3例目、千葉で2例目の発生となる。

今回の発生を受け、採卵鶏の殺処分数は680万羽を超える。JA全農たまごの相場情報によると、卵の基準値の22年12月平均価格は前年同月比35.2%増の284円(東京、Mサイズ)と、1991年3月の335円に次ぐ高水準だった。

例年、年明け以降の価格は低下する傾向にあるが、鳥インフルの発生が今後も相次げば、影響が出る可能性がある。