秋田県の白神山地のシンボルだった樹齢400年超のブナの大木が倒れる

 

(関連過去報道) 福島県で天然記念物に指定されている樹齢400年以上のイチョウの大木が根元から倒れる (2021/12/14)


白神山地のシンボル、樹齢400年超すブナ倒れる…今冬の大雪時に見つからず

読売新聞 2022/03/27

秋田県藤里町の岳岱(だけだい)自然観察教育林にある巨大ブナ「400年ブナ」が倒れたことが分かった。秋田白神ガイド協会の斎藤栄作美会長(72)が現地で確認し、「白神山地の主のような偉大な木だった」と惜しんでいる。

400年ブナは、樹高26メートル、幹の周囲4・85メートルで、国有林にある巨木を集めた林野庁の「森の巨人たち百選」に選ばれている。ブナの寿命は250年程度とされる中、推定樹齢は400年を超えており、白神山地の秋田県側のシンボル的な存在だった。

斎藤さんによると、1999年の台風で大枝が折れて以降、樹勢が衰えていったという。斎藤さんは今冬の大雪による被害を心配して今月21日朝に現地に到着したが、ブナの木が見つからず、あたりは雪に覆われていた。根元から折れたとみられるという。

斎藤さんは「弱っていく中で何度も頑張れよと声をかけてきた。おやじが亡くなったような寂しさがある。このブナを見て力をもらった人が大勢いると思う。今までよく尽くしてくれたと感謝の気持ちでいっぱい」と話した。