生産コストの高騰によりイタリアの農家の多くが事業廃止へ

 


閉鎖の危険にさらされているEU諸国の農場の数が明らかに

RT 2022/03/27

Number of EU country’s farms at risk of closure revealed

ウクライナの紛争によって引き起こされた生産コストの高騰により、10万近くのイタリアの農場が閉鎖の危機に瀕していると、イタリアの主要な農業協会であるコルディレッティは今週の報告書で述べた。

コルディレッティによると、生産コストの増加は、牛乳から果物、肉、野菜に至るまで、農民やブリーダーに製品に対して支払われている金額をはるかに上回っている。

現在、10分の1以上の農場(11%)が閉鎖の危機に瀕しており、国全体の約3分の1(30%)がマイナスの利益の状態で働いていると、コルディレッティはイタリアの農業研究組織 Crea のデータを引用して説明した。

同グループは、エネルギーからディーゼル、肥料、動物用飼料、種子まで、農業生産者が使用するほぼすべての原材料の価格が上昇していると指摘している。

もう1つの問題は、製品の最終価格と、輸送および加工後に農家が得ているものとのギャップだ。コルディレッティによると、消費者が食品に費やす 1ユーロごとに、農民に支払われるのはわずか 6〜15セントだ。たとえば、パンの価格は現在、小麦の 13倍近くになっている。

コルディレッティはこの問題の解決策は提案していないが、農場の閉鎖が作物の減少につながり、国が農業輸入にさらに依存することを余儀なくされるという劇的なシナリオを描いている。

イタリアはすでに海外で穀物の 64%、牛肉の 49%、豚肉の 38%を輸入している。飼育動物の栄養に必要なトウモロコシ作物の半分以上と大豆作物の 3分の1も輸入している。アナリストによると、これらの数字はすぐに劇的に上昇する可能性がある。