[ロシア制裁で代金決済不可、韓国造船業界の苦境]という韓国報道

(※) この中に、

> ロシアの主要金融会社が、国際決済網(SWIFT)から排除され、代金を決済する道が閉ざされたためだ。

とあり、SWIFT の問題だとすれば、これは韓国だけの問題ではなく、日本を含めて世界中で同じことが起きていると思われます。完全な西側の自爆。どうして反対しなかったんでしょうかね。


ロシア制裁で代金決済不可、韓国造船業界の苦境

韓国経済新聞 2022/003/14

国際社会のロシアに対する金融制裁が本格化し、10兆ウォン(約952億円)にのぼるロシアの受注物量を保有する韓国の造船会社が、非常事態に直面している。特に船舶を発注したロシア船社およびエネルギー会社が、取引制限対象の「ブラックリスト」に載ってから引き渡し遅延などのリスクが現実のものとなっている。

13日、造船業界によると、サムスン重工業は当初、3月に引き渡す予定だったアフラマックス級(中型)砕氷原油運搬船2隻の引き渡し時期を延期するという。

発注会社のロシア国営船会社ソブコムフロートが、制裁対象企業リストに上がった上、同日からロシアの主要金融会社が、国際決済網(SWIFT)から排除され、代金を決済する道が閉ざされたためだ。

2019年11月に受注した両船舶の建造代金は1億6000万ドル(約1875億ウォン)だ。

このうち、まだ受け取っていない代金が全体の約50%と推定される。船舶建造契約は、全体代金の20%を受け取り、その後の建造段階によって30%を分け与え、完成した船舶を引き渡す際に50%の残金を受け取る「ヘビーテール」方式が一般的だ。サムスン重工業の関係者は「まだ規制初期で契約に及ぼす影響を判断するのは難しい状況」とし「規制の進行状況を見ながらリスクを最小化する案を模索中」と述べた。

引渡しの遅れが現実のものとなり、業界ではロシア受注物量に対するリスクが浮き彫りになっている。サムスン重工業をはじめ、大宇(テウ)造船海洋、韓国造船海洋など韓国の主要造船会社が、ロシア船主から受注した船舶および海洋プラント規模は80億5000万ドル(約9兆7000億ウォン)に達する。企業別では、サムスン重工業が50億ドル、大宇(テウ)造船海洋が25億ドル、韓国造船海洋が5億5000万ドルの順だ。

業界では、すでに本格的な建造に入り、引き渡し時期が1年以内に迫っている船舶がもたらす潜在的なリスクに注目している。証券業界の分析によると、ロシア全体の受注物量のうち、建造が始まった船舶は最高60%レベルと試算される。資材購買費、人件費などに相当な費用が投入されている船舶だ。

ロシアで受注した船舶の大半は、再販売が不可能な特殊船舶という点も造船業界の悩みの種だ。受注船舶の大半は、北極海の凍った海を航海できる機能を備えた液化天然ガス(LNG)運搬船と海洋プラントが占めている。北極海周辺に位置している鉱区から天然ガスを生産したり、移す目的で発注が行われたためだ。

造船業界関係者は「最近、LNG船市場は超好況だが、砕氷船の需要先は、北極航路を保有するロシアだけ」とし「船舶を他の所に販売するのも難しく、制裁が長期化すれば、造船会社の損失は避けられない状況」と述べた。

また別の関係者は「造船業界のロシア受注は、政府の新北方政策に歩調を合わせて行われた部分も大きい」とし「多くの協力業者も絡んだ問題であるだけに、精巧な政策的支援策作りが必要だ」と指摘した。