SV40と「子どもの脳腫瘍」との関連

SV40については、「DNA 炭鉱のカナリアは死につつある」という記事などをご参照くださればと思います。


Pleb Kruse = BTC foundationalist in exile

SV40 と脳腫瘍との関連の可能性は特に興味深い。中皮腫と同様、脳腫瘍は近年劇的に増加している。今年、米国だけで約 3,000人の子どもが脳腫瘍と診断されている。

1995年、テキサス州ベイラー医科大学の分子ウイルス学および微生物学科長のジャネット・ブテル氏と、彼女の主任協力者で同じくベイラー大学のウイルス学者であるジョン・レドニッキー氏は、数人の子どもの脳腫瘍で SV40を発見したと報告した。

ブテル氏とレドニッキー氏は、DNA 配列解析により、このウイルスはハイブリッドではなく、サルで発見された SV40 と同じ本物の SV40 であることが明らかになったと報告した。

1996年秋、フェラーラ大学のマウロ・トニョン氏率いるイタリアの研究チームは、神経膠芽腫、星状細胞腫、上衣腫、脈絡叢乳頭腫など、脳および神経腫瘍の大部分に SV40 DNA を発見したと発表した。

研究者たちは、SV40 が人間の脳腫瘍の急増に関与する「ウイルスの補因子」である可能性を示唆した。昨年末、中国で行われた大規模な研究が、この結果を裏付けた。

この研究では 65 の脳腫瘍を検査し、小児によく見られる脳腫瘍である 8つの上衣腫と 2つの脈絡叢乳頭腫のそれぞれに SV40 が見つかった。

また、検査した他の 5種類の脳腫瘍の 33 ~ 90%にもこのウイルスが見つかった。1999年11月の Cancer 誌に論文を発表した著者たちは、このウイルスが活発にタンパク質を発現していると指摘した。