明るいニュースがまったくないですね。
アルミ、過去最大級の供給途絶の恐れ-中東製錬所の被害で高値更新も
Bloomberg 2026/03/30
■ 中東のアルミ生産最大手EGAとアルミニウム・バーレーンの施設に被害
■ アルミ価格は22年に記録した最高値(4073.50ドル)を突破する可能性

エミレーツ・グローバル・アルミニウムのアルミバー
中東最大のアルミニウム生産会社の製錬所をイランが週末に攻撃した。不安定な市場が危機的状況に陥り、航空機や自動車、食品包装、ソーラーパネルなどに広く用いられる金属の価格が最高値を更新する恐れが高まった。
アルミの主要供給国、アラブ首長国連邦(UAE)最大の金属プラントを運営するエミレーツ・グローバル・アルミニウム(EGA)は、 中東最大手の生産会社だ。同社のタウィーラ製錬所に加え、 単一拠点としては世界最大のアルミ製錬所を傘下に置くアルミニウム・バーレーンの施設も攻撃の標的となった。
中東のアルミ生産への打撃は、市場にとって過去最大の供給ショックの一つとなりかねない。イランの攻撃を受けた二つの施設の年間生産量は合計320万トンに達し、湾岸協力会議(GCC)加盟国全体の生産量は600万トンを上回る。
アルミ製錬所の操業停止と再開には長い時間と多額の費用を要する。世界最大級の二つの施設が被害を受けたことで、実質的な封鎖状態が続くエネルギー輸送の要衝、ホルムズ海峡が再開された後も、世界の生産への影響が長期化する危険が増大した。
鉄鋼に次いで最も広く使われる金属、アルミの価格高騰が続けば、エネルギーコスト急騰に苦しむ製造業者に追い打ちをかける。供給途絶が深刻化すれば、一部の産業ユーザーが特定の特殊製品を使い果たし、生産拠点の操業停止に追い込まれかねないことも国際経済にとって気掛かりだ。
中東地域は世界のアルミ生産量の約9%を占めるに過ぎないが、他の地域の生産制約で世界的に在庫が減少し、悪影響が増幅される状況となっており、ショックを緩和する余地は市場にほとんど残されていない。
EGAは28日、アブダビ首長国にあるタウィーラ製錬所が「甚大な被害」を被ったと発表。アルミニウム・バーレーンも被害状況を調査中だと公表した。EGAはタウィーラ製錬所が操業を停止したかどうか明らかにしていない。
ホルムズ海峡の実質封鎖の影響で中東の巨大アルミ製錬所は主要原料の不足に直面し、ミサイルやドローン(無人機)の直接の標的となる前から減産に動く構えを見せていた。
トレーダーや業界幹部らは、ホルムズ海峡の早期再開が実現しなければ、生産縮小は避けられず、アルミ価格は2022年に記録した過去最高値(4073.50ドル)を突破する可能性があると警告している。