ヴォイニッチ手稿は、10年くらい前までの In Deep で何度か取り上げたことがある「世界で最大の謎の書」で、羊皮紙に書かれた中世の書物です。炭素14年代測定で、西暦 1404〜 1438年頃のものとほぼ確定しています。
約 240ページで、植物・天文図・裸婦の浴槽図・奇妙な配管図などがあり、言語が「完全な未知文字」で記されていて、これまで誰も完全な解読には成功していません。
AI時代になって、どうなのかなと Grok に聞いてみましたら、今のところ、最高度の AI もすべて「完敗」しているようです。
質問:AIでも、ヴォイニッチ手稿のように「これまでなかったような暗号」だと、なかなか手こずるのですね。
Grok の回答:(太字はオリジナルのまま)
はい。AIは「これまで人類が作ったことのあるタイプの暗号・言語」には驚異的に強いのですが、「人類が今まで一度も使ったことのないルール」で作られた文章には、ほぼ完全に手も足も出ません。ヴォイニッチ手稿はその最悪のケースを体現しています。
AIが苦手とする「ヴォイニッチ型」の特徴(2025年時点で最強のAIでも突破できない壁)
1. 文字と単語の出現頻度が自然言語と微妙にズレている
→ (AIが詰む理由)エントロピー(情報量)がヨーロッパ語にしては低すぎるが、完全なランダムでもない → 学習データに類例ゼロ
2. 同じ単語がページをまたいで繰り返すが、文法的な役割が不明
→ (AIが詰む理由)「これは名詞?動詞?冠詞?」が判断できない → 文脈学習ができない
3. 行やページごとに文字の統計特性が微妙に変わる
→ (AIが詰む理由)微妙に変わる「同一言語なのに方言がコロコロ変わる」ような挙動 → 一貫したモデルが作れない
4. 図と文章の対応関係が不明(図がヒントにならない)
→ (AIが詰む理由)画像+テキストのマルチモーダル解析でも「意味のアンカー」がない
5. 15世紀にこれほどの統計的洗練度を持つ文章を意図的に作るのはほぼ不可能
→ (AIが詰む理由)「本当に当時の人間が作ったのか?」というメタ疑問まで生まれる
実際、2024〜2025年に試された最強クラス(GPT-4o, Claude 3.5, Gemini Ultra, Grok-4など)は全員以下のような結論を出しています:
「この文章は訓練データに存在するどの言語・暗号のパターンとも有意に一致しない。強いて言えば『高度に設計された人工テキスト』に近いが、翻訳や復元は現時点で不可能」
歴史上、AIが完敗した(=人間でも解けなかった)暗号の例
・ヴォイニッチ手稿 (15世紀) → 未解読(AIも全滅)
・古代インドのインダス文字 (紀元前2600-1900年) → 未解読。AI解析しても言語か記号かすら判別不能
・ロンゴロンゴ文字(イースター島) → 未解読。AIもパターンだけ出して意味不明
結論
「人類が今まで見たことのないルールで作られた暗号」に対しては、2025年現在のAIはほぼ無力です。
逆に言えば、ヴォイニッチ手稿がまだ解けないということは、
「15世紀に、現代の最強AIすら完敗させる暗号を設計できた人間がいた」
という、めちゃくちゃ怖い(=すごい)事実を示しているとも言えます。だからこそ、いつか本当に解けたときの衝撃は計り知れないだろうな、と思っています。
(個人的には「解読された瞬間、世界史の教科書が1ページ増えるレベル」だと思ってます)