「トランプはいつもチキって退く理論」に本人激怒という報道

TACO という名称がつけられています。もはや、トランプ氏の発言で株価などが動揺することはなさそうです。





「トランプはいつもチキって退く理論」に本人激怒

AFP 2025/05/30

ドナルド・トランプ米大統領(78)は今週、記者から「TACO」について質問された際、いら立ちを隠そうともしなかった。「TACO」とは、「Trump Always Chickens Out(トランプはいつもチキって〈おじけづいて〉退く)」の略語で、ウォール街のトレーダーの間で広まっている。

いわゆる「TACO理論」は、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のロバート・アームストロング記者が、政策が市場を混乱させ始めると撤回するというトランプ氏の傾向を強調するために考案したものだ。

トランプ政権は「市場や経済からの圧力に対する耐性があまり強くなく、関税が痛みを生じさせるとすぐに引き下がる」ことに投資家たちが気付き始めていると、アームストロング氏は結論づけた。「これがTACO理論だ。トランプはいつもチキって退く」。

アームストロング氏がTACO理論を考案したのは、今月、トランプ氏が世界中に課していた巨額の「相互関税」を一時停止すると発表したのを受けて株価が急騰した直後のことだった。

さらに、トランプ氏は先週にも、6月1日から欧州連合(EU)からの輸入品に50%の関税を課すと発表したが、その2日後には発動を7月9日まで延期した。

「これは交渉というものだ」

トランプ氏の朝令暮改の根底にあるのは、1980年代にニューヨークでやり手の不動産デベロッパー兼大物実業家として磨き上げた、市場取引の浮き沈みに対する鋭敏さだ。

第1次政権時には、ウォール街での鋭い反応が、トランプ氏の考えを変える唯一の方法となることもあった。

「TACO理論」はFTのコラムを超えて急速に拡散し、投資家の間では単なる皮肉以上のものとして捉えられるようになったとアナリストらは指摘する。

「TACO取引戦略が再び注目を集める」と、デンマークの投資銀行サクソバンクのマクロ経済戦略責任者、ジョン・ハーディ氏は26日に配信したポッドキャスト番組の見出しで使った。

このフレーズはとうとう本人の耳にも入ったが、トランプ氏は28日に株式市場の混乱に直面して引き下がっていることを激しく否定した。

気まぐれなトランプ氏は、「私がチキって退くだと? そんなの聞いたことがない。二度と言うな。意地悪な質問だ」などと、このフレーズについて質問した記者をえんえんと攻撃した。

トランプ氏は、引き下がるどころか国際的な取引におけるハイリスクな駆け引きに身を投じているだけだと述べ、皮肉たっぷりに「これは交渉というものだ」と言い張った。

インタラクティブ・ブローカーズのスティーブ・ソスニック氏に言わせれば、TACO理論は「市場が政権のブラフを見抜く非政治的な方法」だという。

「反応」

ミル・ストリート・リサーチのアナリスト、サム・バーンズ氏はAFPに対し、トランプ政権の関税発表に対するウォール街の反応が穏やかになっていることに気付いた。トレーダーの反応は当初、「はるかに大きく、直接的」だったという。

かつて市場を揺るがしたトランプ氏の関税に関する発言は、今では「容易に覆せる、あるいは信頼できない」と見なされる傾向があり、投資家は軽率な行動を取る衝動を無視するようになってきているとバーンズ氏は述べた。

この新たな落ち着きは、トランプのEU関税の脅しに直面しても動じなかったニューヨーク証券取引所のトレーダーの間で顕著に表れており、彼らはトランプ大統領のEU関税脅しにも動じず、また、関税の大部分を差し止め、その後一時的に復活させた裁判所の判決にも過剰反応しなかった。

(※) 英語では、チキンという表現は、臆病者とか、そんな意味があります。

以下は、1979年のオーストラリア映画のマッドマックスで、暴走族の人が、手下に「チキン・シット」と言う場面で(1分35秒くらい)好きなシーンのひとつです。

マッドマックスの悪役の人たちは、おおむね気品がありましたけれど、トランプ氏はねえ。