「どんなプラセボなんだよ」と思わせるレプリコン臨床試験の論文

ネイチャーに掲載されていたものですが、「重篤な有害事象も死者も、すべてプラセボのほうが多い」ことが示されています。プラセボって普通、生理食塩水とかでは?  ともかく、21人が亡くなっています。

これは、メルクの子宮頸がんワクチンの臨床試験と同じだ…。

子宮頸がんワクチン「ガーダシル」の妊娠に関する臨床データ

indeep.jp

なお、今回の論文の ARCT-154 というのは、日本で承認されたレプリコンワクチンのことです。すごいものです。

ともかく、論文の「安全性と反応原性」より抜粋します。





自己増幅型 mRNA ARCT-154 COVID-19 ARCT-154 の安全性、免疫原性、有効性:第1相、第2相、第3a相および第3b相のプールされたランダム化比較試験

nature.com 2024/05/15

Safety, immunogenicity and efficacy of the self-amplifying mRNA ARCT-154 COVID-19 vaccine: pooled phase 1, 2, 3a and 3b randomized, controlled trials

「安全性と反応原性」より

フェーズ 1、2、および 3a を合わせると 30件の重篤な有害事象が報告された。 ワクチン接種者 748人中14人(1.9%)、プラセボ接種者 253人中16人(6.3%)だった

2人のみ(どちらもプラセボ投与者)が研究注射に関連していると考えられ、研究の中止につながった。

大規模な第 3b 相試験では、319件の重篤な有害事象が発生し、うち 8,059人 (1.5%) のワクチン接種者で 118 件、8,041人 (2.5%) のプラセボ対照で 201件だった。

15件の重篤な有害事象は研究注射に関連しており、10件がワクチンに関連し、5件がプラセボに関連していた。

フェーズ1、2、3aでは死亡者はいなかったが、フェーズ3bでは 21人が死亡した。ワクチン接種者で 5人、プラセボ対照で 16人だった