サツマイモ基腐病 鹿児島県内6割超の農場で発生 過去最悪に

 


サツマイモ基腐病 鹿児島県内6割超の農場で発生 過去最悪に

MBC 南日本放送 2021/09/27

サツマイモが腐るなど深刻な被害が出るサツマイモ基腐病が、今年は鹿児島県内の6割を超える農場で確認され、2018年に県内で初めて確認されて以降、最悪の状況になっていることが27日の県議会で報告されました。

サツマイモ基腐病は、菌に感染したサツマイモが腐ったり茎が枯れたりする病気で、県内では2018年に初めて確認されました。

27日の県議会で県当局は、今年、1株でも症状が確認された農場が県全体の作付面積およそ1万300ヘクタールの6割を超えるおよそ6600ヘクタールにのぼり、過去最悪となっていることを明らかにしました。

特に先月は、長雨の影響で水を介して葉やツルに付着する病原菌によって1カ月で2200ヘクタールも増えました。サツマイモの産地・鹿屋市でも1株でも確認された農場が先月末で45%にのぼっていて、市内の農場では早めの収穫もしていますが、収量は例年の3分の1ほどに落ち込んでいるといいます。

サツマイモ基腐病に対しては、今年承認された新たな薬が県内4600ヘクタールで使われ、効果が期待されていましたが、去年を上回る農場で確認されていて、県は「一定の効果はあるものの、さらに研究の必要がある」としています。