世界の公的債務が「1京2000兆円」超え。国連が発表

記事は何だか、いわゆる発展途上国の問題を重点的にしていますけれど、アメリカも以下の様相です。これは「利払い」ですからね。なんかもう、ミラクルがない限り「終わり」ですよ。

アメリカ政府の「利払い額」が、前人未踏の9000億ドル (約124兆円)を超える (2023/07/14)


世界の公的債務が過去最高の92兆ドルに達すると国連報告書が発表

reuters.com 2023/07/13

Global public debt hits record $92 trillion, UN report says

国連の報告書によると、新型コロナ感染症のパンデミックなどの危機に対処するために各国政府が借り入れを行ったため、世界の公的債務は2022年に過去最高の 92兆ドル (約 1京2700兆円)に急増し、その負担は発展途上国に深刻に感じられている。

G20財務大臣会合を前に、7月14 – 18日の中央銀行総裁会議で発表された 7月12日の報告によると、世界中の内外債務は過去 20年間で 5倍以上に増加し、それは経済成長率を上回っており、国内総生産は 2002年以来 3倍にとどまっている。

「市場はまだ苦しんでいないように見えるかもしれないが、人々は苦しんでいます」とアントニオ・グテーレス国連事務総長は記者団に語った。「世界で最も貧しい国の一部は、債務を返済するか国民に奉仕するかの選択を迫られています」

発展途上国は世界の公的債務のほぼ 30%を負っており、そのうち 70%を中国、インド、ブラジルが占めている。59の発展途上国は、債務の対 GDP比が 60%を超える状況に直面しており、これは高水準の債務を示す閾値だ。

同報告書は、「アフリカでは、利払いに費やされる金額が教育や医療への支出よりも高い」と述べ、33億人が健康や教育よりも借金の利払いに多く支出している国に住んでいることを明らかにした。

「各国は債務を返済するか国民に奉仕するかという不可能な選択に直面している。」

社債保有者や銀行などの民間債権者は、途上国の対外公的債務総額の 62%を占めている。

アフリカでは、この債権者の参加率は 2010年の 30%から 2021年には 44%に増加し、一方ラテンアメリカは対外政府債務を保有する民間債権者の割合が 74%と全地域で最も高い。

国連は、多国間金融機関は国際通貨基金(IMF)のサーチャージ(信用枠を広範囲に利用する借り手に課される手数料)の一時停止や、債務危機に陥った国々への融資アクセスの拡大などの措置を講じて融資を拡大すべきだと述べた。

著者たちは、「G20共通枠組の進展の遅れに対処する」ために債務救済メカニズムも必要であると述べたが、そのメカニズムがどのように機能するかについての詳細は明らかにしなかった。

この債務処理枠組みは 2020年10月に主要 20カ国・地域(G20)と公的債権者によって採択され、中国など非パリクラブ加盟国も債務救済に含めることを目指している。