[大規模緩和は「成功」]という日銀の黒田総裁の発言

&nbsp

(参考報道) 倒産急増、14年ぶりの規模 「リーマン前夜」と情勢酷似 (帝国データバンク 2023/03/08)


大規模緩和は「成功」、日本経済の潜在力が十分発揮-日銀の黒田総裁

bloomberg.co.jp 2023/03/10

日本銀行の黒田東彦総裁は10日、過去10年の大規模な金融緩和について、日本経済の潜在的な力が十分発揮されたという意味で「成功だった」と語った。4月8日までの任期中で最後の金融政策決定会合の終了後に記者会見した。

黒田総裁は、「物価が持続的に下落する意味でのデフレではなくなっている」と指摘。「副作用の面よりも、金融緩和の経済に対するプラスの効果がはるかに大きかった」との認識も示した。

今回会合では、長短金利を操作するイールドカーブコントロール(YCC)政策を軸とした大規模な金融緩和策の現状維持を決めた。長期金利の許容変動幅も上下0.5%に据え置いた。景気は「持ち直している」との判断を維持する一方、輸出と生産は「横ばい圏内の動き」に引き下げた。

ブルームバーグのエコノミスト調査では、9割超が現行緩和策の維持を予想していた。昨年12月に市場機能の改善を狙いに長期金利の許容変動幅を従来の上下0.25%から0.5%に拡大したが、その後も目立った改善は見られず、市場の一部に追加の政策修正観測がくすぶっていた。 結果発表後、外国為替市場では円が一時1ドル=136円台後半まで約1円下落した。

次期総裁に経済学者の植田和男元審議委員、雨宮正佳、若田部昌澄両氏の後任の副総裁には内田真一理事と氷見野良三前金融庁長官を起用する政府の人事案が10日、国会で同意された。次回の4月27、28日が新体制で臨む最初の会合となる。