[倒産急増、14年ぶりの規模 「リーマン前夜」と情勢酷似]という帝国データバンクの報告

 


倒産急増、14年ぶりの規模 「リーマン前夜」と情勢酷似 原材料高、与信厳格化など共通点多く

PR TIMES 2023/03/08

帝国データバンクは、10カ月連続で増加した企業倒産動向について、過去との調査比較・分析を行った。


<調査結果(要旨)>

1. 企業倒産は10カ月連続で前年同月を上回った。この増加期間は、08年のリーマン・ショック後で最長を記録し、30%超の増加は、法的整理の滞留からの反動増となった21年5月を除けばコロナ禍後で初めて

2. 2022年度は2月までの11カ月累計で既に前年度(5916件)を上回り、3年ぶりの増加が確定した。2月時点で前年度を上回るのは、リーマン・ショック前後の2007-08年度以来、14年ぶり


2023年2月の企業倒産は前年同月比34.1%増の574件が発生し、10カ月連続で前年同月を上回った。

この増加期間は、08年のリーマン・ショック後で最長を記録し、30%超の増加は、法的整理の滞留からの反動増となった21年5月を除けばコロナ禍後で初めてとなる。

倒産件数は、600件台だったコロナ禍前の水準に戻りつつあり、22年5月を転換点として増加傾向が強まっている。

こうした増加を背景に、2022年度は2月までの11カ月累計で既に前年度(5916件)を上回り、3年ぶりの増加が確定した。

2月時点で前年度を上回るのは、リーマン・ショック前後の2007-08年度以来、14年ぶりとなる。

07-08年度当時は、米国サブプライムローン問題に端を発した経済の急減速といった要因があった。一方で、金融機関の与信厳格化や、1バレル100ドルにせまった記録的な原油高、原材料高などが重なり、製造業などで倒産が増加した時期でもあり、これらは2022年度の倒産動向と酷似する部分が多い。

これらの倒産要因は足元では完全に解消されておらず、23年度にかけても倒産は増勢が続く可能性がある。