[かみ合わせ矯正であご手術後、10代女性死亡]という報道

 

> 病院では同じ手術をコロナ禍前は年十数例行っていたが、今回のような急激な浮腫進行は初めてだったという。

(※) 普通はこういうことが起きることはほぼ絶対にないと思われるものですが、今の免疫抑制下の社会では、どんな手術をするにしても、術前に「ワクチン接種の有無(と回数)の確認」と、免疫に関する数値の検査はしたほうがいいのかもしれません。


かみ合わせ矯正であご手術後、10代女性死亡「管理に改善すべき点」

朝日新聞 デジタル 2023/02/18

愛媛県立中央病院は17日、記者会見を開き、同病院であごの手術を受けた県内の10代女性が、2日後に意識不明となり、死亡する医療事故が起きたと発表した。

あごの手術の影響で気道が腫れて閉塞したのが原因だとした。当時の医師らの対応に落ち度はなかったとする一方、「術後管理に改善すべき点」があったと認めた。

病院によると、女性は昨年2月、歯のかみ合わせを矯正するため、あごの骨をずらす形成手術を受けた。容体は安定していると判断され、手術翌日の午後2時、集中治療室から一般病棟に移った。

その翌日の午前2時半ごろ、女性は呼吸困難や強い吐き気を訴えた。看護師が確認すると、手術で切った部分が腫れて固くなり、腫れが口の中まで及んでいた。

看護師はすぐに、自宅待機していた形成外科の当番医師に連絡。医師は、手術で切った部分からの出血が少ないことや脈拍や血圧などが正常の範囲内だったことなどから、病院に駆けつける必要はないと判断。看護師に、呼吸をしやすくするようにした上で、経過観察を続けるように指示したという。

その後、看護師は女性の口や鼻から管を入れようとしたが、うまくいかなかった。午前3時35分、女性の呼吸が停止し、意識不明に。救急科の医師が駆けつけて約30分後に呼吸は再開したが、意識は戻らなかった。女性は手術から20日後に死亡した。死因は上気道閉塞(へいそく)による低酸素脳症だったという。

病院の近藤裕司医療安全管理部長は「手術後、その周辺の浮腫(むくみ・腫れ)は起きるので警戒していたが、今回のような急激な浮腫の進行に関しては経験がなかった」と説明。一方で「手術に問題はなく、術後管理の判断や行為に明らかな誤りはなかった」と医療過誤は否定した。

菅政治院長は「県立中央病院を信頼して受診された患者を救命することができず、結果的に信頼を裏切ってしまった」と謝罪した。女性の遺族とは15日に示談が成立したという。

病院では同じ手術をコロナ禍前は年十数例行っていたが、今回のような急激な浮腫進行は初めてだったという。

病院内で検証した結果、術後管理には改善すべき点があると結論した。容体が急変する前から救急科の医師に相談できる体制を昨年10月から開始したという。