先進国の石油在庫が過去18年で最低に。ディーゼル供給も極めて逼迫

 

 


石油市場でタイトな供給続く、在庫は18年ぶり低水準に-IEA

bloomberg 2022/11/16

・ディーゼル油は「極めて逼迫」、ロシア産原油への制裁も近く開始へ
・「石油市場は引き続き微妙なバランス」、対ロ制裁が一段の圧力に

先進国の石油在庫は2004年以来の低水準に減少しており、ロシア産原油の禁輸措置が近く開始する中で、石油市場は世界的に不安定だと、国際エネルギー機関(IEA)が警戒感を示した。

IEAは15日発表の月報で、トラックに使用されるディーゼル油の供給は「極めて逼迫」しており、需要抑制のためにも価格はさらなる上昇を余儀なくされる恐れがあると指摘した。

IEAは「冬場にかけて石油市場は引き続き微妙にバランスが取れた状態にある」と指摘し、「間もなく開始する欧州連合(EU)のロシア産原油・石油製品の禁輸措置や海上サービスの禁止措置によって、世界的な石油の需給バランスはさらなる圧力を受けるだろう」と続けた。

原油相場はここ最近下落が見られたものの、原油価格は世界的にバレル当たり90ドルを上回って推移し、インフレを加速させ、経済活動の向かい風になっている。

こうした状況の中で石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は11、12月の供給削減に合意。IEAはこの減産計画を再考するよう求めている。