[ロシアからドイツへの海底パイプライン、稼働再開に「1年以上」]という報道

 


ロシアからドイツへの海底パイプライン、稼働再開に「1年以上」欧州でのガス価格高騰の可能性も

共同 2022/10/13

ロシア政府系天然ガス企業ガスプロムのミレル社長は12日、ロシアの天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノルドストリーム」の稼働再開には「1年以上かかる」と述べ、早期再開に否定的な見方を示した。モスクワでの国際会議で明らかにした。欧州でのガス価格高騰に拍車がかかる可能性がある。

国営テレビが中継した全体会合でミレル氏は、稼働再開は「政治的問題だ」と指摘。ガスの買い手である欧州連合(EU)とドイツが「再開を望み安全な稼働を保証するかどうかだ」と述べた。

ガスプロムは今年6月以降、ドイツ企業がカナダで修繕していたタービンが対ロ制裁に絡んで予定通り返却されていないとして、ノルドストリームの輸送量を大幅削減。設備の保守点検を理由に8月末にガス輸送を完全に停止したまま再開していない。

ロシアのプーチン大統領は同じ会議で、ロシアに友好的なトルコに天然ガスのハブ施設を建設してトルコ経由で欧州向けにガスを送る手段や、完成したままドイツが稼働を許可していない「ノルドストリーム2」を使う案を提示。「ボールはEU側にある」と述べ、ウクライナ侵攻を批判しロシア産石油やガスの不買を検討する欧州側をけん制した。